2016夏の甲子園 第12日

【高校野球】作新学院・今井が3戦連続完投、5年ぶり4強　早川との関東好投手対決制す

　大会の華ベスト8の注目カードは第4試合の作新学院－木更津総合。

　今井と早川という好投手同士のマッチアップだが日程も連戦になる
だけに第2投手を起用するかというのも注目だが、打力面では作新の
方が上だけに早川の投球がカギを握るだろう。

　第1試合の常総学院ー秀岳館は中京や履正社といった強打線相手に
勝ってきた常総・鈴木が、やはり強打を誇る秀岳館打線を封じられる
かというのが焦点になるし4試合目になる鈴木の投球が注目だ。

　第2試合は鳴門と明徳義塾の四国勢同士の対決になるのだがエース
同士の戦いなら互角だろうが2番手になると明徳に一日の長があるし、
日程的にも明徳が1試合少ないというのがどこまで影響するか。

　第3試合は北海と聖光学院というカードで本来なら東邦に勝った聖
光が有利に見えるのだが、北海打線がヒット数の割に点が取れてない
という要素がどう影響するか。

　第1試合：常総学院 1－4 秀岳館

　2回に秀岳館は5番のHRで先制すると3回にも1番のHRで2－0とリードを
広げ鈴木をKOしたので秀岳館の一方的なペースになるかと思われたが、
2番手の倉田が好投し流れを引き戻すと5回に1アウトから四球で出塁した
6番が暴投で2塁に進み8番が打ったチーム初ヒットがタイムリーとなり
2－1と追い上げる。

　倉田からノーヒットに抑えられていた秀岳館は6回2アウトから6番の
2ベースからチャンスを掴み7番の遊ゴロエラーで追加点を上げると、
更に8番の遊ゴロで2封しようとした送球が逸れて2・3塁から暴投で更
に1点が入り4－1とリードを広げる。

　常総も7回に4番がヒットで出塁し1アウト2塁から遊ゴロでランナーが
飛び出してアウトになったり、8回はヒットで出塁した8番が盗塁失敗と
流れを掴めず9回は2番&3番の連打でノーアウト1・2塁から1アウト満塁
と攻め立てるが秀岳館の継投の前に得点できず。

　2回と3回に出たHRが秀岳館に流れを呼び込んだ形だろう。

　第2試合：鳴門 0－3 明徳義塾

　1回にノーアウト3塁を潰した明徳は2回にヒットで出塁した6番をバント
で送り8番のタイムリーで先制すると、4回には先頭の5番がヒットで出塁
してバントで送り7番&8番の連打で追加点を上げエラーと四球で押し出し
の3点目が入る。

　鳴門は一昨日盛岡大付相手に打ち勝った打線が明徳・中野の前に封じら
れ4回&5回にノーアウト1塁、8回には1アウト1・2塁のチャンスを掴むが
後続を断たれて無得点。

　結局 中野の前にヒット3本では勝ち目がないし疲労が残る河野を守りで
は3つの併殺を奪うなど援護したものの打線が援護できず敗れた。

　第3試合：北海 7－3 聖光学院

　1回に聖光は相手エラーからチャンスを掴み2つの死球で満塁から5番の
犠牲フライと暴投に6番のタイムリーで3点を先行するが、北海も2回にす
かさず2つの四球と8番のタイムリーで1点返すとエラーに死球押し出しで
2点を返す。

　こうなると北海ペースになり4回にはヒットで出塁した7番&9番を2番&
3番のタイムリーで返して逆転し、5回には5番のHRと2つの四球に盗塁を
絡め9番のスクイズで6点目を上げる。

　聖光は2回以降立ち直った大西を打ちあぐみ3回は1アウトから3番&4番の
連打でチャンスを掴みながら併殺、8回など1アウトから2ベースで出塁した
3番が4番の遊ゴロで3塁に走って刺されるなど走塁ミスも目立ち初回の3点
に抑えられた。

　2回以降立ち直った大西の投球の前に打線がつながらなかったのが聖光の
敗因だろう。

　第4試合：作新学院 3－1 木更津総合

　1回に作新は2アウトから3番のHRで先制すると、3回にも2アウトから四球
で出塁した1番を置いて2番の2ランで3－0とリードを広げる。

　4回以降立ち直った早川に対し作新は4安打散発で特に8回以降はランナー
すら出せない。

　3回までノーヒットだった木更津は4回に初ヒットが出て1アウト1・2塁の
チャンスを掴むと5回には2アウトから連打が出るなど今井を攻め、7回には
四球で出塁した6番が2アウト後9番のタイムリーでようやく1点返す。

　更に8回には1アウトから3番&4番の短長打で1点差と思われたがホームを
突いたランナーが送球で刺され2点目を上げられず、そのまま逃げ切られた
のだった。

　3回までに出た2本のHRが試合の流れを作ってしまったし両方とも2アウト
からというのが明暗を分ける形になった。