ウルトラセブンのビラ星人編で1番のツッコミどころは星人の策
略に嵌ったモロボシ・ダンが独房に収監された後に、基地の危機を
察知してセブンに変身して鉄格子を破って脱出するシーン。
セブンの怪力を表現しているのだろうが独房というからには監視
カメラも付いているだろうし、セブン自体は体のサイズを自在に変
えられる特技があるので後から申し開きに苦慮するような事をする
というのは首をかしげるのだ。
とりあえず監視カメラ云々は置いといても事件解決後に、ダンが
どこにいたのかというのも気になるわけである。
更にセブンへの変身シチュエーションだが基本的に変身する時は
胸ポケットから変身アイテムであるウルトラアイを取り出して着眼
するパターンが主流の中で、ビラ星人編は顔の前で腕をクロスする
とウルトラアイが着眼されているという形になっている。
そういえば同じ円谷一監督作品である1話のクール星人編ではダ
ンがジャンプすると、どこからともなくウルトラアイが飛んできて
着眼するシーンもあった。
これらのツッコミどころを総合するとセブンの最初の頃は詳細な
設定がバラバラだったのかもしれないと思える。
というのもダンの姿でも使える能力として透視能力があるのだが
基本的には透視能力を使っている表現として目の付近に星型の点滅
があるのに対し、2話のワイアール星人編ではダンの黒目の部分が
青白く光る形になっている。
制作順からするとワイアール星人編は製作2話で最初に透視能力
を使ったEPになっているが、この表現は不気味だという事から点
滅に変更になったとの事で最初の頃は試行錯誤があったようだから
ダンのウルトラアイ着眼シーンも その流れなのだろうとは思う。
ただし独房の鉄格子破壊というのは、さすがにやり過ぎではない
だろうかと思ってしまう。