ジョシュア、クリチコにTKO勝ち!9万人の前で世代交代果たした
日本時間の今日早朝ロンドンのウェンプレースタジアムに9万人
の大観衆を集めて行われたWBA&IBFヘビー級タイトルマッチは、
王者のアンソニー・ジョシュアが元王者で2位のウラジミール・
クリチコを11RレフェリーストップのTKOで下し3度目の防衛に
成功した。
試合は立ち上がりクリチコの長いリーチから繰り出されるジャ
ブを持て余し気味だったジョシュアが、2Rからプレッシャーを強
め迎えた5Rに左フックをヒットした後にたたみかける連打でダウ
ンを奪う。
ただしこのラッシュでスタミナを消耗したジョシュアに対して
クリチコは反撃し6Rには強烈なワン・ツーを打ち込んでダウンを
奪い返すなど一気に流れはクリチコにと思われたが、9R終盤から
ジョシュアも盛り返し10Rに右のショートカウンターを浴びるも
のの11Rに右ストレートをヒットさせた後に右アッパーでアゴを
跳ね上げて連打を浴びせるとクリチコがダウン。
何とか立ち上がったクリチコだがジョシュアは左フックでダウ
ンを追加すると立ち上がったところを連打でレフェリーストップ
となった。
WOWOWで生中継された この試合は通常なら6:00放送開始とは
いえ必ずセミ・ファイナルなどがあってメインは7:00過ぎに開
始という流れだが、今朝は いきなりヘビー級タイトルマッチと
なっていたので早起きして大正解だった。
最近のヘビー級はビタリ&ウラジミール・クリチコ兄弟が台頭し
圧倒的なサイズを生かしたボクシングを見せるのはいいが、常に
危険を冒さずに安全運転に徹した試合ぶりには不満の声も高くマ
ニー・パッキャオやフロイド・メイウェザーらが台頭する中菱級
に人気を取られっ放しだった。
それが ここに来てクリチコも40歳を越えて衰えが見え始めた
のに呼応してジョシュアやディオンティ・ワイルダーなどイキの
いい若手がようやく台頭してきたわけで、今回の対戦はヘビー級
の新旧交代を賭けた一戦として注目された。
つまりエキサイティングな打ち合いならジョシュアの、退屈な
展開ならクリチコという予想で始まったのだ。
そしてジョシュアがプレッシャーをかけて打ち合いに引きずり
込みダウンを奪われてピンチの場面はあったものの、最終的に
クリチコから計3度のダウンを奪いストップ勝ちするというエキサ
イティングな試合になったわけだから新旧交代を印象付けた試合
だった。
個人的にもヘビー級タイトルマッチで ここまで興奮したのは
96年のイベンダー・ホリフィールドvsマイク・タイソン第1戦
以来だったわけで、いかに久しくヘビー級から好ファイトが生
まれてなかったか分かるだろう。
それにしてもコレだから生中継してくれるWOWOWはありが
たい存在だし、見逃すと大損する事になると実感するのだった。