科学者の本能は

 54ゴジラでゴジラの存在を認識した志村喬演じる山根恭平博士は、東京に現れた
ゴジラを殲滅するという知らせに‘こんな貴重な研究材料を観察できるまたとない
機会なのに・・・・’と悄然とした表情で語っていた。

 古生物学者の山根博士は太古の生物の生き残りであるゴジラを抹殺に反対し
水爆の洗礼を受けなおも生命を保つゴジラの抹殺は無理とし、その生命力の研究
こそ急務と主張していたのだ。

 科学者というのは事の善悪を超えて素晴らしいものを研究したいという本能が
あるというのが、山根博士のような落ち着き払ったタイプでも見受けられる。

 これと同じキャラクターだったのがウルトラQの4話・マンモスフラワーに登場した
源田博士。

 丸の内に現れたマンモスフラワーに対して生物学者の立場から太古の種子が
現代になぜ蘇ったか研究のために攻撃を1日延期して欲しいと要請するのだが、
マンモスフラワーに対する危機意識が強い一の谷博士から‘そういうのは科学者と
してのエゴイズム’と批判され、あまりの被害の大きさに自ら開発した炭酸ガス
固定剤での攻撃を決意するのだった。

 これが更に進むとミステリアンの素晴らしい科学に魅了され侵略者にも拘わらず
騙されて協力してしまう地球防衛軍に登場した平田昭彦演じる白石亮一博士の
ようなキャラクターになるのだろう。
‘地球を支配するのは地球人でもミステリアンでもない、それは科学’という白石
博士の言葉が天才科学者の本能を言い表していると思う。 

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