腐っているのは日本ボクシング連盟だけでなく

ボクシング、理事ほぼ全員辞任へ 連盟、審判不正音声は会長と認定

 日本ボクシング連盟の山根明会長が先日辞任を表明し、山根派と
いわれた理事達も全員が辞任という形になっているアマチュア・ボ
クシング界だが吉森照夫専務理事の会見を見ていると腐っているの
は山根会長だけでなく理事達も同罪だという感が強まっている。

 この吉森という男は専務理事であると同時に本職は弁護士という
事で、以前国際スポーツ仲裁裁判所の勧告すら無視し仲裁を求めた
選手の意向を黙殺するという卑劣漢でもあったから理事達の腐敗ぶ
りは推して知るべし。

 さらに今回の問題で会長の意向を汲んだ‘奈良判定’なるものが
横行している事が話題になっているのだが、山根体制以前は日大の
川島五郎体制では川島氏の出身母体である日大の選手が有利になる
‘日大判定’が横行していたのはボクシング界では有名な話。

 情けない事に怪しげな判定は国際試合になると更に酷く村田諒太
&清水聡のWメダリスト以前の日本人メダリストだった桜井孝雄以外
の銅メダリスト・田辺清と森岡栄治は、共に準決勝でソ連の選手相
手に優位に試合を進めながら不可解な判定で敗れているし84ロスで
も後の世界王者・平仲信明がメキシコ人選手に初戦で敗れた時にも
‘準ホームタウンディシションと諦め顔’と書かれていたぐらい怪
しげな判定は横行している。

 もっともボクシングの判定で問題になったのは88ソウル五輪で優
勝候補に挙げられていた後の世界バンタム級王者・辺丁一が2回戦で
ブルガリアのアレクサンダー・クリストフ相手に優勢に試合を進め
ながら判定で敗れ、韓国側セコンドがジャッジに水をかけたり敗れ
た辺がリングに1時間以上座り込んで抗議したりした事が話題になっ
ていた。

 ところがその内幕を名ライター・佐瀬稔氏はNumberの中で‘実は
2年に1度の役員改選で審判委員長になった国の選手が活躍するとい
う話がアマチュアボクシング界で公然とあり、ソウル五輪時の審判
委員長がブルガリア人だから今回はブルガリアがメダルラッシュに
なる’という話を書いていたのを覚えている。

 つまり五輪や世界選手権ですら各国のジャッジは審判委員長の顔
色を窺いながら採点していたわけで、山根氏の‘奈良判定’が特異
なわけではないという事が分かる。

 何せ国際ボクシング協会会長のガフール・ラヒモフは‘ヘロイン
売買に関わる同国の代表的な犯罪者の1人’と米財務省が断じる、
いわく付きの人物という事からIOCにより東京五輪でボクシングが
除外される可能性もあるというわけで腐っているのは日本ボクシン
グ連盟だけでなくAIBA本体が諸悪の根源になるわけだ。

 つまり日本ボクシングを再興する会をはじめとした心ある人達は
山根や吉森といった腐敗理事を追放しても、腐敗の総本山であるAI
BA役員を相手にしなければいけないので相当な覚悟が必要になると
思うのだ。

 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
この事件も強烈に覚えている。 (テコンドーを五輪から除外しろ!!)
2018-08-10 22:45:24
1988年ソウル五輪のボクシングは辺丁一の「座り込み抗議事件」だけでなく、後にプロで4階級王者を果たすことになるロイ・ジョーンズ・ジュニアが韓国の審判買収事件の被害に遭った「盗まれた金メダル事件」も絶対に忘れられないね。

https://www.youtube.com/watch?v=VaO5hJpEWK0

この事件を機にアマチュアボクシングの採点システムが変更される切っ掛けとなったのだが、統括団体のモラルや体質そのものが変わらなければ全くの無意味だし、ボクシングが五輪から除外されても何も反論は出来ないよ(ちなみに、国体では、隔年実施だった銃剣道とトライアスロンが毎年行われることになり、ボクシングはクレー射撃とともに隔年実施へと降格になった)。
 
 
 
ロイ・ジョーンズJrは (こーじ)
2018-08-11 22:46:26
>テコンドーを五輪から除外しろ様
 ロイ・ジョーンズJr事件は字数の関係で省きました。

 ただ統括団体の腐敗ぶりは救いようがなく、五輪から外されても仕方ないレベルまで行っている感じですね。

 
 
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