日本には‘本当の王者’を認める文化がない

15年から前後期制復活=04年以来、ポストシーズン導入―J1リーグ(時事通信) - goo ニュース

 Jリーグが2015シーズンから04年度以来の前後期制を復活させ、ポスト
シーズン制の導入を決めたらしい。

 せっかく05年から世界基準の1シーズン制になっていたのだが、運営サイドの
言い分は観客動員数の減少やTVの放映権料などの収入減からの
やむを得ない
措置という事らしい。


 とりあえずリーグ戦通年の最多勝ち点チームがアドバンテージを得るなど04年
までのシステムに比べればマシではあるものの‘そうしてまで
プレーオフに拘らない
といけないのか’と思ってしまうし、何より多くの
マスコミがポストシーズン制度を
歓迎している事態に愕然とするのだ。


 欧米で本当の王者というのは年間を通じて最も勝ったチームの事を言いトーナ
メントなどの一発勝負で優勝しても‘カップウィナー’としか
言われない。

 またポストシーズンの元祖のアメリカではMLBでもポストシーズンで活躍できない
にも拘わらずレギュラーシーズンでは打っているAロッドの
年俸が高いのや、故障
明けのストラスバーグが昨年レギュラーシーズン
のみで登板しチームがポスト
シーズンに出場したにも拘わらずプレーオフ
で登板しなかったのを見ると まずレギュ
ラーシーズンありきの姿勢が
窺える。

 残念ながら日本では高校野球に代表されるように一発勝負のトーナメントの人気が
高いので、本当の実力が証明されるリーグ戦の勝者については あまり
関心を示さ
ない傾向が強い。


 実際パ・リーグの3球団で指揮を取り日本シリーズでは勝てなかったものの8度の
リーグ優勝を果たしている西本幸雄氏を‘悲運の名将’呼ばわりするし、
ノルディック
複合で史上初の3年連続W杯総合優勝を果たした荻原健司に対し
‘W杯総合では
3連覇したが五輪の個人戦では表彰台にすら届かなかった不運な
選手’的な報道を
して荻原を激怒させた事もある。


 7年後に東京五輪を開催する責任として本物のスポーツ文化を成熟させる事が挙げ
られるし、それは体罰などによるコーチングの否定などと共に
本当の王者とは何かと
いう世界基準を国民が理解する必要がある。


 Jリーグの場合は収入減から来る窮余の策だと好意的に解釈したいが、一般の
スポーツファンをリードしないといけないマスコミが蛇足とも言うべきポストシーズンの
導入を批判するどころか歓迎する姿勢を見せる事こそ憂うべきだろう。


  

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