最後に新幹線で上京して30年

　今から30年前の今日88年3月24日に東京の蒲田で働くべく小倉
から新幹線で上京したのだが、これが意外にも最後の新幹線での
東京行きになった。

　というのも上京して働き始めたネモトは羽田空港の近くという
事で飛行機で行った方がいいというのが定番になっており、師匠
やスタッフから‘何で飛行機で来なかったの？’と言われたぐら
いで入店して4か月後の夏休みに帰省した時に飛行機を使うと確
かにコチラの方が早くて便利だった。

　思えば75年に小6の夏休みで初めて上京した時に新幹線を使って
以来、東京行きは新幹線で行くものというのが刷り込まれており
蒲田に行く時も新幹線で行くのが当たり前と思っていた。

　一方で飛行機は早いものの乗る前などに時間がかかるし値段も
高いため贅沢だという固定観念が親の世代にあったわけだが、こ
の頃から飛行機代も徐々に安くなっていたし何より我々の休みは
短いので6時間近くかかる新幹線より2時間足らずで到着する飛行
機の方がありがたかったのだ。

　更に蒲田の店には出身が近場のスタッフがいたので福岡空港への
生き帰りには送り迎えしてもらえたので88年8月の夏休みや、89年
の正月休みは飛行機で帰省する事になり当然ながら早いので貴重な
休日を移動で潰すという事にならずに済んだ。

　こうして89年8月に修行を終えて帰る時も飛行機で帰ったし、そ
れから年に1度上京する時には時間を有効に使うため必ず飛行機を
使うようになったので平成に入って30年もの間 東京往復に新幹線
を使ってない事になる。

　実は新幹線の中で駅弁のウナギ弁当を食べるのを子供の頃から楽
しみにしていたし、電車でゆったりした時間を過ごすのは新婚旅行
でもやったように嫌いではないのだが仕事柄どうしても長い休みを
取れないだけに新幹線での上京はかなり先の事になりそうだ。