9月から始まった新世紀エヴァンゲリオンを毎週見ているのだが、
見ていて思うのは改めてロボットアニメのパターンを崩した形だ。
もともとロボットアニメは主役が搭乗して操縦する形で戦わせる
わけだが、エヴァの場合は搭乗者がジャンボーグAのようにシンク
ロして戦うわけで光子力ビームのような武器ではなくポジトロンス
ナイパーライフルのような得物を使うという事。
また電源にケーブルで接続されてないと3分程度しか戦えないと
いう、これまでの主なロボットアニメでは考えられない設定がある
わけでマジンガーZから見始めた世代には違和感があるだろう。
99年に出版された空想歴史読本でも「鉄人28号から70年、マジ
ンガーZからは43年後にできたのに性能は進化するどころか退化し
ているとしか思えない」と記されているわけで、鉄人28号がリモコ
ン操縦でマジンガーZが搭乗操縦だったのが操縦法がシンクロ操縦と
進化されたぐらいしか進化したとは思えない。
とりあえずリアルに拘ればマジンガーZのように全身に武器を搭
載している方が違和感があるわけで、エヴァのスタイルが進化した
のは認めるが面白味には欠けるわけだ。
しかもエヴァの使徒相手の戦闘も比較的短時間で描かれているし、
下手すると全く戦闘場面のないEPまであるのだから当時の子供達が
納得して見ていたのかと思ってしまう。
ウルトラシリーズでは実相寺昭雄監督作品が対シーボーズ戦のよ
うなスチール写真の組み合せのみで戦闘場面を処理するなど独特の
作り方をしていたのだが、エヴァというのはロボットアニメという
ジャンルの中での実相寺作品という趣がある。
実相寺監督は以前‘私の作品は変化球の極みだから第1話とか最
終回のようなメインエピソードには向かない'と語っていたものの以
後の作品に影響を与えていたわけだが、エヴァの場合も以後の作品
に凄い影響を与えたわけで そういう意味で大いに共通点があると
思うのだ。