ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
CS導入で失った、レギュラーシーズンの優勝をかけた熱狂
40年前の今日73年10月22日は甲子園でジャイアンツがタイガースに9-0で
勝って逆転優勝となりリーグ9連覇を果たした日である。
このシーズンはシーズン中盤まで混戦模様で夏場に一旦ジャイアンツが抜け
出したが9月下旬からタイガースが10勝1敗というペースで追い上げ10月10日
に田淵の逆転満塁HRで勝って首位に立ってから129試合目まで順位は変わ
らず、10月20日に名古屋でのドラゴンズ戦で勝てば優勝だったのを敗れたため
甲子園での最終戦で勝った方が優勝という展開になったのだ。
試合はタイガースの先発・上田二朗を1回からジャイアンツ打線が攻略し2回
までに4点を奪って最終的に9-0とすると、先発の高橋一三が完封で23勝目を
挙げ9年連続リーグ優勝を飾ったものの試合終了後に暴徒と化したタイガース
ファンがグランドになだれ込み胴上げもできない状態になってしまった。
実はこの年からパ・リーグはブレーブスが強過ぎて早々と独走されてレギュラー
シーズンへの興味をなくされないように前後期制を導入し、前期優勝したホー
クスと後期優勝のブレーブスとの間でのプレーオフが行われていたのだがセの
ペナントレースの方が最後まで手に汗握る展開になっていた。
つまり人為的に作った山場よりも自然発生的に できた山場の方がファンの熱狂
度は上回るわけだ。
実は翌74年もドラゴンズが最後のジャイアンツ2連戦前に名古屋でホエールズ
とのダブルヘッダーで連勝して優勝を決めると、2年後の76年にはジャイアンツと
タイガースが終盤に5連戦を戦って優勝が決まらずカープとの最終戦で勝って優勝
となった。
昭和最後のシーズンとなった88年はバファローズの10,19があったし、翌89年は
ラルフ・ブライアントの3HRによる10,12もある。
最も野球ファンの記憶に残る試合として挙げられたのは94年10月8日に名古屋で
行われたドラゴンズ-ジャイアンツの決戦など意外にレギュラーシーズンのヤマ場
となった試合がファンの心に残る試合になる傾向が強い。
CS制度が導入されてから消化試合が減るなどの利点は最近強調されている
ものの、その代償としてリーグ優勝決定のシーンに以前ほどの熱狂がなくなった感は
否めない。
前記したような試合はCSが導入される前の例ばかりで、これらの試合は優勝
争いをしている当該チーム以外のファンをも巻き込んで熱狂させていたというのを
忘れてはいけないし、こういった野球ファン全体を巻き込んだ盛り上がりの試合を
見る事ができた我々は幸運だったのだろう。
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このプレーオフを実施する条件は「1位と2位が5ゲーム以内」だから、優勝が早々と決定してもその後も2位を引き離せるだけ離そうと戦うから、決して手抜きは出来ない。
一方、2位チームは首位チームに大差を付けられても、プレーオフ進出を目指して戦うので、結果的に優勝決定を遅らせられるから消化試合は少なく出来る。
30年前は各メディアやファンは批判的な論調だったけど、3位チームにまで権利が与えられる現行制度に比べると遥かに合理的でまともに思える。
1982年のセ・リーグ(中日)、1988年(西武)&1989年(近鉄)のパリーグの優勝チームの勝利数は2位チームよりも下回っていたのだから、たとえこの当時にプレーオフがあったとしても、それなりに納得できたと思う。
とはいえ、このプレーオフの最大の欠点は僅か1試合で終わる可能性があるので、興行面でやりにくいことですけどね。
ホント30年前は非難ごうごうでしたからね。
もっとも個人的には いろんな手を加えても12球団で
やっている限り、システムの欠点は次々と露になるでしょうね。
社会人野球を取り潰してでも20球団ぐらいで運営しないと、多くの人達が納得するようなポストシーズンのシステムは無理ではないでしょうか。