福岡県代表は九州国際大付

九州国際大付、圧勝で２年ぶりの夏／福岡(サンケイスポーツ) - goo ニュース

　昨日行われた全国高校野球選手権の福岡県予選の決勝で選抜準優勝の九州
国際大付が東筑に11-2で圧勝し、2年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。

　試合は立ち上がりから九国大付の打線が爆発し5回までに8点を奪う猛攻で
勝負を決めてしまったので楽勝で甲子園を決めたと思われがちだが、選抜で
準優勝してから決して平坦な道ではなかったようだ。

　まずエースで3番の三好が腎臓の病気でベスト16の5回戦までは登板できずに
戦っていたし、選抜で打ちまくった4番の高城も不調に陥っていた。

　選抜で準優勝してから迎えた春の九州大会は選抜を1人で投げた三好のバック
アップ投手を育成する必要に迫られ三好を登板させずに戦い初戦で鹿屋に4-5で
逆転負けを喫していたし、夏の大会前最後の公式戦であるNHK旗大会でも決勝
で福工大城東に先制しながら追い付かれて最後はサヨナラ負けして優勝を逃して
いる。

　もっともNHK旗は優勝すると甲子園に行けないというジンクスがあるので、負けた
けどラッキーだったわけだが。

　問題は選抜の決勝で東海大相模の先発した左の変則投手に手こずって主導権を
握れず、終盤ようやく登板したエースを捉えたけど・・・というように左が先発して
目先を変えられると厳しいという弱点が露呈した事。

　実際NHK旗決勝でも福工大城東の先発左腕・笠原から1回に先制したものの
手こずり追加点が奪えないまま追い付かれて最後はサヨナラ負けというパターン
だっただけに福工大城東と県予選で対戦すると どうなるかと思っていた。

　幸いにして九国大付と福工大城東は別パートだから決勝まで対戦しない。

　もっとも両校とも互いをマークすればいいというものではなく九国大付はベスト4
で昨年の代表でメンバーが投手を含めて5人残っている西日本短大付が、福工大
城東は好投手・猿渡と強力打線を擁し春の九州大会準優勝の飯塚とベスト4での
対戦が予想されていたのだ。

　ところが西短はベスト16で大牟田に打ち負け、飯塚もベスト8で東筑に不覚を
取るといった波乱が起きた。

　九国大付もベスト16では福岡魁誠に快勝したもののベスト8で対戦した福岡工に
苦戦。

　エースの三好が満を持して先発し1回表に自ら幸先良く2ランを放って先制した
ものの1回から連打を浴び2回・3回と1点づつ失って追いつかれ、打線も福岡工・
左腕の大西を2回以降打てず嫌なムードになり始める。

　実は この日、神奈川県予選では選抜優勝校の東海大相模が横浜に敗れて
いるし、奇しくも10年前のベスト8で福岡工は今回と同じ1試合目を引いて選抜
ベスト8で優勝候補筆頭の東福岡に再逆転勝ちするという波乱を起こしている。

　試合を見ると波乱のムードが高まっていたし実際8回に九国大付が ようやく
2点を勝ち越すと、福岡工も その裏に相手エラーを足場に長短打などで追い付
いたのだ。

　それでも1度も勝ち越しは許さずに9回表に2アウトから5点を挙げて粘る福岡
工を突き放して ようやく逃げ切ったのだった。

　この苦戦が良薬になったのかベスト4では西短に勝った大牟田を4-0で破り、
ここまで圧勝続きだった福工大城東が東筑に まさかの再逆転負けする波乱が
あったのだ。

　これで九国大付は ある意味楽になった事だろう。

　東筑は粘りのある好チームだったが、いかんせん1枚エースだし九国大付よりも
1日休養日が短い事もあるし飯塚や福工大城東といった強豪相手に激戦を演じて
いたので疲労も残っていたのだろう。

　とはいえ組み合わせの運・不運も実力のうち。

　夏の活躍はエースの三好の復調具合と組み合わせ次第だと考えるので、楽な
組み合わせを引いて欲しいものである。