今から40年前の今日77年2月2日に始まったのが快傑ズバッ
トだ。
仮面ライダーV3の風見志郎や秘密戦隊ゴレンジャーのアオレン
ジャー=新名明を演じた宮内洋演じる私立探偵・早川健が、殺され
た親友・飛鳥五郎の仇を討つため旅をしながら飛鳥が開発していた
強化服を装着し怪傑ズバットとして戦うという内容である。
敵は日本中の暴力団の黒幕として君臨する組織・ダッカーで毎回
登場する暴力団の用心棒が、仮面ライダーシリーズに出てくる怪人
代わり。
用心棒達は必ず何らかの得意技を持っているのだが、早川が腕比
べをして勝つもののリンチでボコボコにされながら次の瞬間には
ズバットになって高笑いをしながら愛車のズバッカーで登場すると
いうワン・パターンの展開だ。
しかも予算がないのがミエミエで作りも安っぽくハッキリ言って
B級作品なのだが、伝説の作品といわれているのは宮内洋の存在感
だろう。
早川健を宮内洋以外の役者が演じていたら悲惨な事になっていた
だろうが宮内洋が演じる事で早川健のキャラが際立った形だから、
いかに役者の力量がドラマには重要かよく分かる作品だ。
それにしても宮内洋が最初に演じた風見志郎は むしろ両親や
妹を殺したデストロンに対する憎しみに燃える熱いキャラだった
のだが、新名明をあたりからキザ系の兆しが出てきて早川健を演
じた事でキザキャラの代表格となりジャッカー電撃隊の番場壮吉
らにつながっていくのだからズバットの果たした役割は大きい。
そういう意味ではズバットは宮内洋なしでは成立しなかったし、
宮内洋も早川健のおかげで独特のキャラに昇華したわけで互いを
高める事になった稀有な作品だろう。