甲子園出場に関係なければ こんな試合もアリ

春季関東高校野球 代表校出そろう 組み合わせ確定

 先日 高校野球・春の関東大会の組み合わせ抽選が行なわれ東京
大会で優勝した早稲田実は初戦で埼玉2位の花咲徳栄と、準優勝の
日大三は千葉1位の専大松戸との対戦が決まった。

 春の関東大会は秋とは違って東京勢も参加するわけだが、今年の
東京勢は秋同様に早実と日大三の一騎打ちになっており東京予選の
決勝が18-17という大激戦だっただけでなくナイター開催だった
事など多くの話題を呼んでいた。

 両校は前年秋の決勝でも対戦し早実が野村のサヨナラ2ランで
8-6と勝って優勝しているのだが、エースの桜井に清宮幸太郎は
5三振に討ち取られていた。

 春の東京大会決勝も同じ顔合わせとなり注目されたのが18-17
という凄まじい大激戦だったので‘大味な試合’などと批判的な
意見が多かったのだが、個人的には日大三がエースの桜井を登板
させなかった事もあり仕方ないケースだと思うのだ。

 早実と日大三は東京では西東京なので夏はどちらかが出場できな
い事になるわけだが、昨秋と今春の成績を見る限りではこの両校の
力が抜きん出ているので何とも もったいない話である。

 こうなると甲子園につながらない春季大会で既に関東大会出場を
決めている都大会決勝では手の内を隠して戦うというのは当然だし、
特に日大三には‘勝つに越した事はないが手の内をさらけ出す必要
はない'という価値観で臨んでいたのだろう。

 そういう状況で互いに強力打線を擁する両校が対戦すると18-
17という打撃戦になるのは仕方ないし、それをアレコレ批判する
というのは筋違いもいいところではないか。

 今回の試合を批判する面々には‘試合をするからには常に全力で
勝ちに行くべき’という理論を宗教の如く信じきっているのだろうが、
最近の高校野球の強豪は甲子園が絡む‘何が何でも勝ちに行く試合’
と‘勝つに越したことはないが手の内を隠して戦う試合'を使い分け
る時代になっている。

 これは高校野球がレベルアップしている事の証拠で、むしろ喜ぶ
べきだろうと思う。

 ちなみに個人的には現時点では甲子園で登板した早実の投手陣から
17点取った日大三の方が力が上だと考えるのだが、果たして夏まで
早実の投手陣がどこまでレベルアップできるかが焦点になるのでは
ないか。

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