有名な「功過格」は 善功と悪過の算定基準が詳しく書かれたものであり、
これは 後の時代に書かれた「太上感応経」の元にもなっているもので
太上感応経にある功過について詳しく知るためには
「功過格」にも必ず目を通さなくてはならないようになっています。
そうして「功過格」を見ると、
信仰生活における面では 「旧暦の毎月1日と15日に焼香しないのは一過の罪に加算される」
という箇所があり
線香を用いる習慣のない神道では 焼香する機会はまず無く、
こういった辺りは 自己の進む道が仙道であるか 純神道であるかを判断する事で
変わってくる箇所かもしれません。
また 「功過格」で教えられる善功と悪過は、
現在のような
「他人に直接迷惑さえかけなければ不道徳に当たらない」という社会風潮とは大いに異なり、
善事を行える機会があっても それを行わない事で罪過に計上されたり、
貞操や色欲などに関しても厳格であり、
色情本を買う事も罪過に加算されるので
現在では 色情画像・動画を進んで閲覧する事なども それに該当するように思われます。
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以下 功過格の一部で、
他者の善事を謗って笑ったり 軽率の人の善を阻もうとするのは
三過以上の罪過となるという事で
ネット上では とにかく他人を叩き 本心では「他人の事など どうでもいい」という人が
少なくないようですが、
もしかしたら 他者の善事を謗っていたり 他者の善を阻んでいるかもしれず、
また 「聖賢の経伝が侮辱されているのを見て 正しい事を教えて止めない」事さえも
罪過になるとあり、
自分は 取り立てて悪事を行っていないと考えていても
司命神より 罪過を重ねていると計上されている可能性もないとは言えないように思われます。