宝石ざくざく◇ほらあなJournal3

ロシア語をはじめ、外国語学習に関するあれこれを書いておりましたが、最近は…?

10月に観た映画など

2022年11月01日 | テレビ・ラジオ・映画など

大きなシネマコンプレックスで今上映しているのがほぼ邦画で、ぜひ観たい!というものがなかなか現れないのが寂しかったりもするのだが。

ちょっともう記憶が遠くなってしまったが10月某日

シネコンの大劇場で「川っぺりムコリッタ」(荻上直子監督)を観た。

荻上監督といえば、私には「かもめ食堂」「めがね」のイメージで止まっている。

今回観た主な理由は「富山ロケ」。

川べりやお寺や空の風景が美しく、セミの声とか「やっと夏が終わった」頃に観たせいもあって、夏のあれこれを懐かしく感じた。

モーモーちゃんの「とやまの牛乳」もさりげなく登場。

毎日イカの塩辛にごはんだと塩分過多にならないかと思うけど、若いからいいのか。

劇中、満島ひかりが妊婦さんの生々しさへの違和感を語る場面があったけど、それが、監督からのこの映画への釈明のようにも感じられた。

「死」とか「散骨」とか考えれば考えるほど重いテーマだが、そこもファンタジーっぽくふわっとした印象で描かれている。

それを良しとするかどうかで評価はだいぶ変わってきそう。

塩辛になる前のさばいたイカのアップ映像なんかもあって、リアルな生々しさを見せたかったのかもしれないけど、なぜかピカピカきれいに見えた。

私も生々しいことは苦手だけど、かといって、生きるとは生々しいこと。そのへんの折り合いの付け方は難しい。フィクションの中へのリアルの折り込み方がうまくいってなかったかな、と、個人的に愛着持てる感じではなかったというか。

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「ほとり座」は上映期間が短く、タイミングが合わないことが多く残念。

ノルウェー映画だったか「わたしは最悪」というのがおもしろそうだったのだが、すぐに終わってしまった。

矢野顕子さんの楽曲「LOVE LIFE」から生まれたという同名の映画、シネコン上映が終わった後、ほとり座でもやっていたのだが、やっぱり観に行けずに終了。

予告を観る限りでは、絶対観たい、という感じではなかったから、まぁ、いいか…と。

私が、矢野さんの楽曲をフィーチャーした映画をつくるとしたら、違った側面からアプローチするなー、などと、ファンの対抗意識?か妄想が飛躍する。

最近、森茉莉のエッセイに励まされているせいか、やんちゃでファンキーなおばあちゃんが主人公の映画はどうだろう、とふと思う。

(ピアノということでフジコ・ヘミングさんのイメージが混じってきているような気もするが)

日本少女ならぬ日本老女…と書くと字面があんまりだから、永遠のJAPANESE GIRLってことで。私の魂のテーマ曲「The Girl of Integrity」は主人公が颯爽と登場する場面に使いたいですね。


9月の終わりに観た映画

2022年11月01日 | テレビ・ラジオ・映画など

どういうわけか10月はまた書かないままに過ぎていった。

「ほぼ日5年手帳」は毎日書いているのだが。(3日まとめて書くということもあるが)

気負わずさらっと書いていこう。

9月から10月にかけて結構映画を観た。

「ほとり座」で「フランス映画週間」というのをやっているのに気づき、初めて赴いてみた。

平日というか空いてそうなら予約は要らないということが分かって敷居が低くなった。

簡単に感想を。

「みんなのヴァカンス」(ギヨーム・ブラック監督)

久々に観たフランス映画、現代の若者および周辺の事情も分かってすごくおもしろかった。これ、舞台を日本にして翻案してもいけそう。坂元裕二脚本っぽい感じで。昔はフランスものを日本で換骨奪胎すると「オシャレ」しか残らなかったような気がするけど、今は人種貧富等社会問題のベースも共有されてきているから、舞台を変えてもそのまま再現されそう…

あそうそう、登場人物が着ているTシャツが印象的だったのはこの作品だったかな。そのうちの1枚は「おおかみこどもの雨と雪」。日本アニメ浸透してるのね。

おもしろかったので、この監督の作品を続けて観てみた。

「やさしい人」

監督の長編第一作とか。これはちょっとヘタに日本で翻案するととんでもないことになりそうな、うわぁ...という展開が。監督の個人的趣向というかクセというか創作欲求の源が分かったような。

そうそう、出てくる犬がものすごくお利口で、このワンちゃんが見られただけでも元が取れた気が。

残念ながら観られなかったのが「女っ気なし」という劇場デビュー作。原題は「女のいない世界(un monde sans femmes)」。ここから「女っ気なし」という邦題を導き出す日本語力はすごい。

(逆に「みんなのヴァカンス」の原題は「接触」「衝突」という感じのビシッとした単語だからちょっとなぁと思うが、内容からはこれしか付けようがないか…「やさしい人」はいっそう「?」なタイトルだが、原題は「トネール」という町の名前で日本人には分かりにくいからしょうがない。)

ほかに「勇者たちの休息」(夜勤明けで半分眠ってしまった…)「7月の物語」を観た。

「フランス映画週間」で、ほかには「彼女がいない部屋」(マチュー・アマルリック監督)を観た。

予告を見るだけだと、悪い意味でのフランス映画イメージの辛気臭い気取った映画だったらどうしようという不安があったのだけど、良い方向に裏切られ、すごくおもしろかった。

ピアノの音が印象的だった。