東京多摩借地借家人組合

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地代増額を一方的に請求する地主 協議成立しなければ借地人は相当と考える地代を支払う

2023年01月17日 | 地代家賃の増減
 組合ニュース632号で紹介した三鷹市上連雀の地主はその後も荒唐無稽な地代増額請求を続け、当初主張していた月額67,000円の請求を撤回し、改めて月額125,000円を請求してきました。
 地主が主張する地代の計算式は、路線価格÷80%=106,510,342円×底地権割合40%×6%=経済価値のある地代であり、借地人が支払っている地代は土地の経済価値に見合わない。現行地代は収益事業といえず、慈善事業のレベルとこき下ろしています。

 年末に地主から組合に送付された文書では貴殿が主張する「公租公課額の2倍が相当地代」であるとする根拠を示せと主張し、今の社会情勢を反映した契約にすべきであり、契約を結びなおさないのであれば、今度の法定更新時に相応の更新料を申し受ける予定であることをご承知おきください」と、またまたおかしな主張を繰り返しています。借地人のMさんの母親が契約した時は昭和51年なので、すでに2回法定更新しており、次の更新時期は2036年と後13年後の話であり、法定更新しているのに更新料を支払うことにはなりません。意味不明の文書です。

 組合では、地代の改定は、地主と借地人が協議して決めることが前提であり、協議が成立しない時は借地借家法では借主が相当と認める額を支払えばよく、最終的は調停・裁判で決着がつくもので、地主が勝手に地代を決めることはできないと反論し、一方的な主張ではなく、協議に応じるよう求めています。(組合ニュースより)
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公営住宅の空家が10年間に倍増 未募集空家が空家総数の約1割に

2023年01月17日 | 国と東京都の住宅政策
 全国の公営住宅の空家が、2011年度(平成23年度)から2020年度(令和2年度)の10年間で2倍化(4大都市圏)をしている問題で、国民の住まいを守る全国連絡会(住まい連)は国土交通省に対し、この状況をどのように捉えて改善するのか質問し、昨年12月2日に回答がありました。

 公営住宅の空き家が急増している要因として「未募集空家」の増大が考えられ、10年間で大幅に増加しています。東京都は10年間で75%も増加し、20111年度の10997戸から2020年度は28700戸増加しています。大阪府も64%も増加し、2020年度の未募集空家が24286戸と空き家総数の約1割を占めています。

 未募集空家は、「大規模修繕、改造等」及び「用途廃止等を行うため」とされ、用途廃止には「建替え」と「廃止・削減」があるとされていますが、国交省の回答では空家の原因については、「都道府県に細かく分けて聞いていない」、「分けることは都道府県の負担になるので、現状を変えることは考えていない」との回答でした。

 また、準備中の空家も10年間に増えています。神奈川県では2772戸から7316戸、埼玉県が833戸から3906戸、兵庫県では2354戸から4502戸、福岡県が2432戸から6561戸に増加しています。準備中空家は入居募集の最中の空家との回答で、地方都市では応募がない状況もあり、3階以上でエレベーターがない住宅が空家になり、空家が長期化し維持管理も困難になっています。長期空家が多い自治体は兵庫県で2020年度に7843戸と5602戸も増加しています。
          
 公営住宅は大都市部では不足しており、住まいの貧困が加速する中で、空家のまま放置することなく、有効な活用が望まれます。尼崎市で行った住宅困窮者のための「目的外使用」など全国で広がるよう組合でも運動していきましょう。      










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