ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

枯れ木の美しさを初めて感じて

2018-12-28 06:26:03 | エッセー
 午後から夫と羽根木公園へ散歩に行った。いつも二人と1匹だったけど、今日は
二人だけで何だか淋しかった。公園は人影もほとんどなく静かで暖かった。
空は雲一つなく美しいブルーだったが、公園はほとんど枯れ木になっていたので
空が広くなったように感じた。枯れ木の銀杏並木がとても美しかったいと気づき
改めて眺めて「枯れ木も美しいわね」と夫に言ったら「自分が年取ったからそう
感じるんじゃないの」と混ぜ返され、二人で大笑いしたが、もしかしたら本当に
そうなのかも知れない。


ゆっくり一周したが、野球場で一人が凧を上げていたが、なかなか上がらない
ほとんど風がないからだろう。公園で一番大きいのは「ゆりの木」だが、随分太く
なったので「手を回してみない」、と二人で樹に両手を回したが届かなかった。
よく見たら大体10センチ位、私達の手の間隔は離れていた。
思えば私達が結婚したときいは、まだ「根津山」と呼ばれていたが、その頃は
公園を造成中だった。


公園ができてからも、まだ幼かった子供達が、公園へ遊びに行くと我が家の
物干し台からその姿がハッキリ見えたのは、その時代はまだ樹木が小さくスカスカ
だったからだ。今では梅も他の樹木も太く立派になったが、私達も年をとった。
最近めっきり足が弱くなり、手すりにつかまって階段を降りる夫、その後ろ姿を
見ながら「あなたが車椅子になっても、私しっかり面倒見るからね」と、心の
中でつぶやいた、空のきれいな年末の午後だった。



コメント
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