ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

素直さの元は両親の愛

2020-07-24 07:38:27 | エッセー

 毎日認知症の夫を介護していると、いくら心理のプロの私でも、時には

どうしようもない感情に襲われる。穏やかな夫なので、決して大声を出

したり、乱暴をしたりする訳ではないが・・・ちょっとしたしぐさや

ほんの些細な一言が、私の心がえぐられるような思いをする。

 そんな時私は「怒りは自分で毒を生産しているのと同じこと」と、自分を

なだめる言葉を、心の中でくり返す。すると「こんなになって可哀そう」

と思える、何とも言えないやさしい気持ちでいっぱいになる。

 初めてカウンセリングを学んだ時に「人は今まで100万人位の人のお

世話になっている」と、知って本当に驚いたことは今でも忘れない。

 また、生後7か月で私から母を奪った継母に、私の常識では考えられ

ないような育て方をされた。でも異母兄の兄より子供心に(私は兄より

両親から愛されている)と絶えず感じていた。私の生育時を知った心理学の

友人は「あなたそれでもよく曲がらずに育ったわね」と驚かれたが

「生きていることは誰かのお世話になっていること」「両親からかけられ

た愛」が、私は素直なのだと思うし、高齢になった今でも全く変わらない。

 と自分では思っているが、他人はどう思うか分からない。

でも私の心の中の大きな愛は、それらが元だと昨日ある事で、強く感じた。

 

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