ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

プロとして認知症7年目の夫を介護して

2017-03-27 01:24:53 | エッセー
 昨夜NHKスペシャル「認知症1300万人」を見たが、2025年には
現在の状態から予想して、9人に1人が認知症になるようで大変な社会問題だ。
 増え続ける認知症が加害者にならないため、また一人暮らしの認知症の人を
社会全体でどう支えるべきかがテーマだった。
 寿命が延びると喜んでばかりいられない現実が、社会全体を襲うが、高齢者も
「子ども達や社会に迷惑をかけないためにも、いろいろと努力すべき」だと思う。
 唯何となくのんびり生きているのと、それなりの心がけで生きている人とは
たとえ認知症になっても、必ず程度の差はあるはず。

 夫は認知症になってから7年を過ぎたが、相変わらず「認知症優等生」で
主治医や、ケアマネ、友人知人達にも驚かれるほど、一見認知症とは見えない
ようだ。それには毎日の生活の中で、夫の精神状態を苛立たせないようにして
いるだけではなく、彼には役割を与えて、それを必ず実行させるようにしている。
 それは7年経過した現在でも、昼食の食器洗い、ゴミ出し、洗濯ものを干す
ことだ。私がごみを出す日を忘れても、自分一人で黙って出してくれたり、夕方
近くまで食器が洗ってない事に気づくと「キレイにしないと夕食の準備をできない
から」と、独り言を言いながら、一所懸命に洗ってくれる。
 また洗濯中に私が留守にしても、家に帰るとキチンと洗濯は干してあるが、彼の
頭の中では、それは生活のルールとして、シッカリインプットされているようだ。

 そのため現在でも認知症の進行はかなり抑制されていて、記憶こそだめだが、頭の
回転はかなり素早い。私の言葉に瞬時に上げ足を取りながら、「ああ言えばこう言う
こう言えばああ言う」と則言うので、私達は何時でも笑っている。
 その場での判断力や、意思の表現も明快で、日常生活ではあまり不自由ない。
初めは声を出して新聞を読ませたり、テキストを使って勉強もしたが、それらは
長続きしなかった。今毎日一緒にやっているのは「脳脊髄液を流す方法」だが
これは頭を直接刺激するので、必ず認知症の進行を抑えると信じて行っている。
 私達夫婦の趣味はソシアルダンスだったが、長年踊っていない夫にダンスを踊
らせれば良いのではと気づき、久し振りに踊ってみたが、膝が悪いので無理だった。
 いずれにしても、現在の私はもっとも重要なのは「夫の認知症の進行を抑制する」
ことで、そのため、毎日いろいろと努力したり工夫したりしているが、チャンスが
あればそんな本も書いてみたいと思っている。
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