世捨猫のマンドク生活

~ Cat's my Life ~ 未だ見ぬ何かをもとめて・・・

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韮山反射炉 FILE:2

2012-02-29 11:11:11 | 史跡・観光・他
事務所の中から韮山反射炉の施設内へ進む。

そもそも反射炉とは何ぞや?と前々から疑問だったが、いわゆる溶鉱炉の一種らしい。
てっきり、物凄いエネルギーでも発生させる装置か何かかと思っていたのだが違った。
韮山反射炉 反射炉 焚所風入口
反射炉の前に来て、まず目に留まるのが暖炉のような四角いスペース。焚所風入口
ここから炉の内部へと空気を取り込み、また燃えた燃料が底の灰穴へ落ちて溜まるのだ。

所々に設置されているアルミパネルに、これら炉の構造が描かれている。

空に伸びるレンガ積みのタワーは、まるで巨大な対空砲。まあ実際に出るのは煙だが。
見上げる反射炉 反射炉 北側 反射炉 鋳口と焚口
そんな煙突の足元、風入口の側面にあたる部分にも、なにやら2つの穴が開いている。
煙突に近い拱門型の大きな穴は鋳口。ここから高温の炉の中へ鉄を入れて溶かす。
風入口側の四角い穴は焚口。木屑、薪、石炭等の燃料をロストルへ乗せるための穴。

グルっと一回りして反射炉の裏側、出湯口側へ。こちらからだと4基の煙突がよく見える。
全長15.6mの煙突は、フイゴを使わずに自然送風で炉内へ空気を送り込むための構造だ。
反射炉 出湯口側 反射炉 鋳台
煙突の根元に開いた3つの穴。一番上の四角い穴は、溶かした鉄をかき混ぜたり品質を調べるための方孔
その一つ下の穴はスラグ(不純物)を取り出すための出滓口で、一番下の出湯口から溶解した鉄が流れ出る。
そんな出湯口の前にある正方形のスペースは鋳台といい、ここに鋳型を置いて流れ出た鉄を鋳造したのだ。
事務所の中にあった模型では、この鋳台の上に鋳造した大砲を吊り上げるためのシャチ台も再現されていた。

反射炉の北側に、大きな石碑と共に置かれていた鋳鉄製24ポンドカノン砲。くびれた部分の質感が良いね。
鋳鉄製24ポンドカノン砲 反射炉施設内の池
反射炉の東側には、小さな池も作られてあった。この池の後ろにはトイレも有ります。

そんなこんなで施設内を一通り見て回れたので、事務所裏から続くスロープを下って蔵屋鳴沢みやげ館前へと戻ります。
先ほど撮影につきあってもらった片岡春吉翁の胸像がお見送り。パン業界で有名な人らしいが、毛織物の父とは別人か。
片岡春吉翁胸像 韮山反射炉 周辺マップ
駐車場の向かいにある喫茶店横に周辺の案内図がありました。近くには公園やホタルの生息地もあるようです。

というわけで前々から気になっていた韮山反射炉の正体を、今回ようやく解明する事ができたわけだ。

施設内はバリアフリーになっているため、車椅子でも見学する事ができます。(出口のスロープは結構傾斜があるので注意)
また韮山反射炉は平成27年度の世界遺産登録を目指しているとの事で、市内でも特に力の入れられた史跡だと感じました。

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