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クルマ社会

2017-10-28 11:57:33 | 読書

高齢者が起こす交通事故に関連して、高齢者の運転免許返納が話題になっています。
免許を返納したドライバーは、心底偉いと思います。私が同じ立場だったらよほどのことがない限り返納しませんね。実際には免許がない私は、電車やバスに乗りなれているから高齢になってもたいした不都合は感じないと思います。でも、それまでクルマ中心の生活を送ってきた人だと、以降運動能力は次第に衰えるうえに劇的に不便な生活になりそう。

結局、今の日本が大都市圏以外ではクルマ社会になっていることに問題の核心はあるのでしょう。
藤井聡『クルマを捨ててこそ地方は蘇る』(PHP新書)を読みました。どうでもよいことですが、気鋭の新進棋士と一字違いですね。
京都大学の先生だそうです。この方の話は結構信用できるのではと思うのは、藤井さん自身が所有していたマイカーを手放したこと。だって環境問題の専門家なのに、研究室の電気は点けっ放しなんて人の主張はおよそ信じられません。
富山市のLRTや京都市四条通の歩道拡幅(車道は狭く)の例を引いて、地元を潤す地域の賑わいを取り戻すには、クルマの利用を控えて、クルマで郊外のショッピングに行って買い物をするという生活パターンを変えるべきという主張です。
クルマ依存のデメリット-経済的な負担、交通事故、環境問題、運動不足で肥満や不健康になどが、これでもかと述べられています。言われてみれば当たり前のことばかりですが、クルマ社会に移行しつつある現在では結構新鮮に感じました。
ただ、クルマばっかり乗っていると子どもが凶暴になるなど悪影響ありと仰るのはどうなんでしょう。そこまで言いますか(笑)

この夏、オーストリアとチェコを歩きました。向こうは日本ほどのクルマ社会ではなかったです。もちろん、ウィーンやプラハは人口100万人以上の大都市なので、参考にならないかと思いますが、途中で立ち寄ったオーストリア第3の都市リンツです。
第3といっても人口わずか20万人。日本ならいっぱいある地方都市で、ほとんどがクルマがないと暮らせないと思われている街でしょう。でもリンツは路面電車などが何本も走っていてとっても便利。4ユーロ(530円)の24時間乗車券を買いました。乗ってみるといい加減な(超満員でも閑散でもない)混み具合です。
私は専門家じゃないので、これ以上彼我の違いを分析できませんが、いったい何が違うんでしょうね!?

追記 日本人の海外旅行は半分以上がパックツアーだそうですね。個人旅行が少ない原因は言葉の問題とかシャイな性格とかいろいろあると思いますが、交通機関も関係あるんじゃないですか?
日本でも鉄道やバスにめったに乗らない人が、言葉が通じない、様子もよく分からない外国で公共交通機関を利用するか!? もちろん海外でレンタカーという手はありますが、海外でもクルマはそれなりにハードル高いのでしょう。

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