非常勤講師

来年度からよそに転出される年輩の教員がやってきて、自分が今なさっている非常勤講師を代わりにやらないか、と仰る。時間的に余裕がないので丁重にお断りしたら、意外な顔をされてました。
私は、非常勤講師は、理屈から考えればやらないのがベストだと思います。往復を入れると、わずかな給料で少なくとも半日拘束されるのは割に合いません。そのときは１万円もらったとしても、確定申告しなければなりませんから、およそ３割は税金として差し出すことになります。そんな時間があったら、研究や授業準備に勤しむべきでしょう。
でも、もろもろの事情で引き受けざるを得ないこともあります。私は、次の３条件のうち２つくらいはないとやらないことにしてます。
１．学生がまじめに聴いてくれる
２．遠くない、自転車でも行ける範囲
３．給料が良い
このうち３はめったにありません。どこもペイは似たようなもの。本音は１が一番大事でしょうね。「奉仕活動」に行って不愉快な思いはしたくありません。
うちの大学も含めて、非常勤に頼るなら、もっと処遇を改善すべきでしょう。専任教員の仕事の半分は教育でしょうから、専任教員の給料を授業のコマ数で割った半額が妥当ではないでしょうか。現状は、雇用ではなく義理人情の世界ですよ。