森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

女性の品格って?

2007-07-20 | 映画ドラマ
一昨日、すでにレンタル屋に入荷していた昨日発売のDVD
「マリー・アントワネット」を観た。
彼女の、これまでことさら強調されてきた浪費家というだけの
イメージを、女性監督がどう見せるのかなと、興味があった。

ネタバレは避けたいので感想は少しだけ。
政略で嫁がされた悲壮感さえ知り得ない一少女が、戸惑いながら
贅沢三昧のフランス王族等の生活を享受する身になっていくまでの
課程を、淡々と描いている前半。
それにに反して、後半には出産後の僅かな期間、
子供と田舎暮らしをする場面がある。

与えられた立場を受け入れただけのそれまでと違い、
彼女がその時、唯一自らの意志を通したように描かれていて、
そこだけみずみずしく生き生きとした場面で占められた。

全体を通して、彼女はただ置かれた立場に身を委ねただけ・・
凛とした「品格」があるでもなく、流されるまま生きたという
描き方で、実際本当にそうだったのかもしれないけど
映画としては訴えたいものが何なのか曖昧になり
少し物足りなく思えた。

今、この国でも「女性の品格」という本が売れていると聞く。
目次を見ただけでは分からないけど、本を買って読んだだけで
手軽に得られるほど、品格を身につけることは、易くないはずだ。

「独りのときを美しく過ごす」は、とても素敵なことだし
「無料のものをもらわない」も「人に擦り寄らない」も、
大切なことだけれど、「型どおりの挨拶が出来る」というのは
どうかな?「知っている」だけでいいんじゃないかな。
型どおりほど、味気なく心込もらぬものはないと思うけど・・。

他にも「内助の功」とか「花の名前を知っている」とか
「勝負服をもつ」など、「あれ?」と思う項があるけど・・。
中でも一番気になったのは、「長い人間関係を大切にする」という項。
長さに関わらず「良い人間関係を大切にする」という方が、
私には大事だけれど・・。

「品格」は、他人が判断して決めそうなランク的意味合いがありそうで
何となく好きになれない言葉。
でも、「品性」は自分の心を磨くことで得られる内面的なもの。
他人に簡単に計れるモノではないからこそ、高める努力をしなければと思う
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