森の中のティータイム

離婚を経験し子供達も独立 
暮らしの小さな発見をノートに。

「森友問題」そして「アインシュタインと沢田研二」

2017-03-29 | 思い・つれづれ
ジュリーこと沢田研二さんが還暦を迎えた頃、「憲法9条賛歌」とも取れる「我が窮状」という曲を
新作アルバムに入れ、そのことで新聞のインタビューに答えていた。

「60歳になったら、言いたいことをコソっと言うのもいいかな、と。いま憲法は、改憲の動きの前で
正に『窮状』にあるでしょう。言葉に出さないが9条を守りたいと願っている人たちに、私も同じ思い
ですよというサインを送りたい」

彼は、平和への関心が昔から強く、ある時バンド仲間と戦争の話になり、一人が喧嘩に例えて言った。
「攻められたら、守るだろう」と。でも彼は「一対一の喧嘩と、国と国との戦争は違う」と思ったと。

同じような意味のことで人はよく対立するが、「パグウォッシュ会議」創設のきっかけとなった
アインシュタインと哲学者のバートランド・ラッセルが共に宣言した ラッセル=アインシュタイン宣言では
「すべての国に核兵器、核戦争を放棄し、戦争を放棄するよう」促している。

この中で、私は特にこの一文に深く頷いてしまう。

戦争の廃絶は国家主権に不快な制限を要求するであろう。しかし、おそらく他のなにものにもまして事態の理解をさまたげているのは、「人類」という言葉が漠然としており、抽象的だと感じられる点にあるだろう。危険は単にぼんやり感知される'人類'に対してだけではなく、自分自身や自分の子どもや孫たちに対して存在するのだが、人々はそれを想像力を働かせることによって認識することは、ほとんどできない。人々は個人としての自分たちめいめいと自分の愛する者たちが、苦しみもだえながら死滅するという、切迫した危険状態にあるということをほとんど理解していない。そうして人々は、近代兵器さえ禁止されるなら、戦争は継続してもかまわないだろうと、思っている(希望的観測をしている/楽観している)。

米国に核爆弾開発のきっかけを与えた手紙に署名してしまったアインシュタインは、第二次大戦後は
国際的な平和運動や人権擁護運動を支えたと言う。
75歳の時、彼はベルギーの女王に出した手紙の中でこう書いた。
「失うものの殆ど無い年寄りは、ずっと束縛を受けている若い人たちの代りにすすんで声をあげてし
かるべきだ、と信じております」


アインシュタインがこの宣言に同意するという手紙をラッセルに出したのも、死の一週間前だと言う。

(残念ながらこの宣言をきっかけに創設された「パグウォッシュ会議」は、その後少し方向性を変えたようだけれど)


ラッセル、アインシュタイン そしてジュリー。いずれも、言っている事の本質は同じ。


「将来の世界戦争においてはかならず核兵器が使用されるであろうし、そしてそのような兵器が
人類の存続をおびやかしているという事実からみて、私たちは世界の諸政府に、彼らの目的が世
界戦争によっては促進されないことを自覚し、このことを公然とみとめるよう勧告する。したが
ってまた、私たちは彼らに、彼らのあいだのあらゆる紛争問題の解決のための平和的な手段をみ
いだすよう勧告する。」

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相変わらずメディアでは「森友問題」に多くの紙面や時間を割いている。
しかし一昨日あたりから多くのメディアでは、メールや発言の信ぴょう性を取りあげて
この問題の矛先が大きく変わってしまったように見える。

「怪しげな人に利用された総理の名」とか「人の好い昭恵夫人個人の(ある意味軽率とも取れる)行い
が、招いたこと」などという、総理と籠池氏とが一切関係ないことを印象付ける報道に替わってきた。
まるで何処かから規制でもされたかと疑いたくなるような気持ちの悪い「安倍総理擁護発言」にすり替
わっている。

もっともこのような問題の見方に対する取り上げ方の違いは、以前から指摘されている。
しかし、昨夕の「朝日新聞デジタル」では、

政権、籠池氏証言打ち消しに躍起 異例の告発言及

籠池氏の証言の打ち消しに躍起な安倍政権
 との見出しで記事が書かれていた。

この問題の本質は、「学校法人森友学園への国有地売却問題において、政府が関与したのか」であり、
「『籠池氏はうそつきだ』という印象操作ではない」ということや、公文書は「廃棄」 私信は次々公開
という何ともおかしな与党側の策にも触れていた。
それによると、

政府はこれまで、国有地売却に関する交渉記録といった公文書は「廃棄した」と主張。
野党の公開要求に応じない一方で、職員からのファクスなど昭恵氏側と籠池氏側との間で交わされた私信は
次々に公開している。
28日の参院決算委では、共産党の大門実紀史氏が、籠池氏が安倍晋三首相の妻昭恵氏付の政府職員に宛てた
2015年10月の手紙で、国有地の早期買い取りを求めていたと指摘した。学園と国は、16年6月に鑑定
価格の約1割の価格で売買契約を結んでおり、大門氏は「(手紙にある)籠池氏の要望がすべて実現している」
と述べた。

とある。


「朝日新聞が大嫌い!」と喚いていた籠池夫人は、最近は比較的表現が柔らかくなったとは言えこれまでの
朝日が、「(籠池氏が属する)右派勢力に批判的なスタンス」だったせいもあるのだと思う。
多くの若者がこのような考えに追従してしまった現在、朝日新聞は方向転換を迫られてしまった気がする。
それでも一個人の立場として、アインシュタインのいう「失うもののない年寄り」になりつつある今、細々
とでも声を上げ続けねばと思う。
たったこれだけの記事を綴るだけでも、すごく疲れるけど;;(笑)


 

 

 

 

目の下にクマ発見!
またまた沢山いただいたクレソンを深夜盗み食いし、同時多発●ロやってしまったせい?




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