4月30日彩の国さいたま芸術劇場で、シェイクスピア作「ヘンリー四世」をみた(演出:蜷川幸雄)。
リチャード二世から王位を簒奪したヘンリー四世は、罪の意識を贖うためにエルサレムへの遠征を計画していた。しかし辺境では
周辺諸国との争いが収まらず、また国内の貴族の間にくすぶる王への不満も次第に深刻なものになりつつあった。
世継ぎであるハル王子は、大ボラ吹きで呑んだくれの騎士フォルスタッフ達と自由奔放な毎日を送っていたが、ノーサンバランド
伯を中心とする謀反が起き、父王より鎮圧軍の指揮を命じられる・・・。
奥行のある舞台中央に城の廊下が続いている。左右の壁に灯り。奥から王と廷臣たちが登場。
ヘンリー四世は木場勝己。うーむ・・彼は元の名前がボリンブルックで、王位簒奪者なのだからこれでいいのか・・。こんな威厳の
ない王様に反乱を起こす人たちの気持ちがよく分かる、という意味で、この配役は正しいのかも。
酒場の装置も何もない空間で、フォルスタッフ(吉田綱太郎)とハル王子(松坂桃李)とが転げ回ってじゃれ合うのには
驚いたが、次のシーンからはちゃんと酒場らしい舞台になっててひと安心。
ポインズは側転しながら登場。
ハル王子がハリー・パーシーとその夫人との会話を真似してみせるシーンはすごく面白いところなのに、周りがざわついてて
聴こえにくかった。せっかくのセリフがもったいない。
しみじみするシーンで短い音楽が入るのは不要。
18時から22時20分まで、つまり4時間20分かかった。客席でふざけてた時間を刈り込んでくれたら4時間で終わっただろうに。
ヘンリー王側は赤い服、反乱軍側は黒い服と分かり易い。衣装(小峰リリー)はどれもいい。女将クイックリー、フォルスタッフ、
モーティマー夫人、女郎・・・。
ハリー・パーシー役の星智也が出色。
ハル王子役の松坂桃李も清々しい演技で健闘している。
クイックリー役の立石涼子はいつもながら安定感がある。
そして期待通り、吉田綱太郎の芸を堪能させてもらった。彼のフォルスタッフを見たことは生涯忘れられないだろう。
たかお鷹のシャローはちょっとやり過ぎか。
リチャード二世から王位を簒奪したヘンリー四世は、罪の意識を贖うためにエルサレムへの遠征を計画していた。しかし辺境では
周辺諸国との争いが収まらず、また国内の貴族の間にくすぶる王への不満も次第に深刻なものになりつつあった。
世継ぎであるハル王子は、大ボラ吹きで呑んだくれの騎士フォルスタッフ達と自由奔放な毎日を送っていたが、ノーサンバランド
伯を中心とする謀反が起き、父王より鎮圧軍の指揮を命じられる・・・。
奥行のある舞台中央に城の廊下が続いている。左右の壁に灯り。奥から王と廷臣たちが登場。
ヘンリー四世は木場勝己。うーむ・・彼は元の名前がボリンブルックで、王位簒奪者なのだからこれでいいのか・・。こんな威厳の
ない王様に反乱を起こす人たちの気持ちがよく分かる、という意味で、この配役は正しいのかも。
酒場の装置も何もない空間で、フォルスタッフ(吉田綱太郎)とハル王子(松坂桃李)とが転げ回ってじゃれ合うのには
驚いたが、次のシーンからはちゃんと酒場らしい舞台になっててひと安心。
ポインズは側転しながら登場。
ハル王子がハリー・パーシーとその夫人との会話を真似してみせるシーンはすごく面白いところなのに、周りがざわついてて
聴こえにくかった。せっかくのセリフがもったいない。
しみじみするシーンで短い音楽が入るのは不要。
18時から22時20分まで、つまり4時間20分かかった。客席でふざけてた時間を刈り込んでくれたら4時間で終わっただろうに。
ヘンリー王側は赤い服、反乱軍側は黒い服と分かり易い。衣装(小峰リリー)はどれもいい。女将クイックリー、フォルスタッフ、
モーティマー夫人、女郎・・・。
ハリー・パーシー役の星智也が出色。
ハル王子役の松坂桃李も清々しい演技で健闘している。
クイックリー役の立石涼子はいつもながら安定感がある。
そして期待通り、吉田綱太郎の芸を堪能させてもらった。彼のフォルスタッフを見たことは生涯忘れられないだろう。
たかお鷹のシャローはちょっとやり過ぎか。