ホワイトスペースの話をするのに必要な、放送と通信の「違い」を考える。
放送と通信に関しては、「融合」とかいう感じで、ごっちゃにしようという方向性が見られるが、
電波の使い方で見ると、ちょっと違いがある。
<<放送は、みんなに受信してもらってなんぼの性格を持っている>>
そのため、みんなが受信できる設備を持っていることが必要
(送信できるのは、免許を持った一部の人でいい)
だけど、多少の混信があっても、ご愛嬌
(夜のAMラジオ放送とか)
できるだけ、幅広く届いたほうがいい。なので、大出力にしたい
(100Kwとか)。
バンド幅は、みんなが聞き取れればいいので、狭くすることも可能
(AMなら、6Khzとか、まあ、中波帯はたしか9Khzだっけ?)
<<通信は、相手に確実に届くことを目的とする>>
通信は双方向なので、受信機と送信機をもっていないといけない。
混信すると、通信が成立しなかったり、混線で傍受される危険があるので、
混信は避けたい。
大出力にすると、混信する可能性が高くなるので、
小出力にして、中継局(基地局)をつくって、基地局まで行くようにしたい。
バンド幅は、いっぺんに送るには(時分割にするけど、それでも)ある程度の幅をもって、
どっかーんと送りたい。
<<どっちにしても・・・>>
一度決めた周波数帯を大幅に変更するのには、無駄が大きく、たいへん
→地デジへの変更を見ればわかる。今までのアナログテレビは、ごみになる。
逆に、今使っている周波数帯はインフラが出来ているので、
そこに、同じようなビジネスを乗せるのは、簡単!!
■電波的に考えると・・・
●低い周波数帯は、遠くまで飛ぶので放送に使われる。
中波=AM:普通のラジオ
短波=SW:ラジオ(ラジオNikkei、Radio Japan、しおかぜ(拉致被害者の)等)
超短波、極超短波=FMやテレビ:いろんなFM局、いろんなテレビ局
占有周波数帯幅が大きいもの(FM,テレビ)は、高い周波数帯にもっていっている。
でないと、局数を多くできないから。
ラジオおよびテレビの受信帯に関しては、受信インフラが整っている。
なお、短波は、中距離の伝送には向いていないため、国際放送向けのため、中波帯ほど、受信インフラは整っていない。
●一方、高い周波数は、遠くには飛ばない(近距離なので)けど、
広い占有周波数にしても、まあ、大丈夫なので、
通信に利用されている
ケータイ
衛星通信
中継局間の通信
ただし、高い周波数では、技術的な開発がいる。音声に直すためには、発振回路、検波回路、その他もろもろが低い周波数のものとは違うが、それらハード的なものも含めて、すべて開発しないといけない。
そういう意味で、ケータイは、莫大な費用をかけて、インフラ整備がされているといえる。
と、ここまでの話をまとめて、やっとホワイトスペースの話にいけるが、今、時間がないので、ここでおしまい。
こんど、本題のホワイトスペースについて書く