題: 「世界でいちばん貧しい大統領」が語ったこと
4月上旬、「世界でいちばん貧しい大統領」の愛称で知られるウルグアイの前大統領ホセ・ムヒカさんが
初来日された、とのニュースをご覧になった方も多いことと思います。
滞在は一週間ほどでしたが、ご自身の生き方や考え方から「愛とは?幸せとは?貧しいとは?・・・。」など
たくさんの言葉を、私たち日本人に、そして人類の未来を担う若い世代に向けて語りかけてくれました。
なかでも、「貧しい人とは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足できない人。」 と語り、
「私たちは発展するために生まれてきているわけではない。幸せになるためにこの地球にやってきた。」と、
物質的な豊かさを追い求め、浪費に走り、本当の幸せに目を向けてこなかった「消費社会」に警鐘を鳴らしています。
そのうえで、「私は貧しくはない。質素が好きなだけ。その分、本当にやりたいことができる時間と自由がある。」と
語っています。
日本に住む私たちは、有り余るほど物があふれる中で、命の尊さや時間の大切さを実感するときが少なくなり、
いつの間にか、逆に物にコントロールされる生活を送っているのかもしれません。
ムヒカさんは、そのような私たちに、「本当の幸せとは何か?どこにあるのか?何をすべきか?」を
問いかけているのではないかと思います。
ムヒカさんの来日を機会に、発展や消費が優先される生活から、ちょっと離れてみて、自分の生き方や考え方に
あらためて目を向けてみてはどうでしょう?