青少年なやみ相談室

相談室だより

「雪の季節」

2017年11月28日 10時07分10秒 | vol101~110

今年は、年間を通じて、天候の不順で大いに泣かされました。11月の雪の降り具合にも少々驚かされたところです。さて、今年も12月。いよいよ本格的に雪が降る季節になりました。

 しかし、近年の雪の降り具合から、「昔に比べて、雪が少なくなってきたなあ。温暖化のせいだろうか。」と感じている方も多いのではないでしょうか。これは、生活の大部分を岩手で過ごした私にとっても、同様に感じていたことでした。そこで、盛岡地方気象台の資料を基に、雪の量について少し調べてみました。

 1年間(前年8月から7月まで)に降った雪の量である「降雪」は、1954年から、昨年、2016年までを見てみると、盛岡ではおおむね150㎝から250㎝の間で変動しています。特に、1990年代以降ですと、盛岡では200㎝前後、宮古では50㎝から150㎝、そして大船渡では20㎝から80㎝の推移でした。これらのデータをみると、降雪については、近年、極端に少なくなったということではないようです。

一方で、1日あたり5センチ以上の雪が降る日数については、もともと、雪の少ない宮古、大船渡では変化はみられませんが、盛岡では、明らかに減少傾向がみられています。1925年か、2016年までのデータから100年単位で、21.6日も少なっているという統計値が出ています。つまり、「雪が少なくなってきた。」と感じるのは、5㎝以上の雪が降る日が少なくなったことに所以しているのかもしれません。

 これまでのデータから考えると、今冬も、60日程度は、5センチ以上の雪が降る可能性があります。これから寒さも日々、厳しくなる中、今年の雪はどうなるのでしょうか。いずれ、北国だからこそ降る雪と上手くつきあいながら、春を待ちたいと思います。

 出典:盛岡地方気象台:「岩手県の気候の変化」p87~90

 


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