「アンブレラ」 笹井 瞳
雨の季節が続き
外に出かければ
私の頬はぬれ
晴れない空を見上げていた
私はたった一人だった
街をさまよっていると
あなたは明るく声をかけ
私に傘をさしてくれた
あなたはたくさんの傘を持ち
雨でびしょぬれになって
落ち込んでいる人達に
傘を渡していった
「変えられないものを嘆くより
楽しく生きていこう」
今 私の周りには
傘を持った人たちが
笑顔で毎日を過ごしている
この詩素敵ですね。
7月18日の岩手日報「くらし」の欄でこの詩と記事を見つけました。
障がいのある人たちの書いた詩を歌い、共に生きる社会づくりを目指す第41回「わたぼうし音楽祭」、作詞の部で、盛岡市の笹井瞳さんの作品がはじめて入選した、という記事です。
笹井さんは5年ほど前から音楽祭への応募を始めたということですから、本当に頑張り屋さんなんですね。良かったですね、入選おめでとうございます。
記事によると笹井さんは、「同じ気持ちが理解できるからこそ、傷ついたり、落ち込んでいるたりする人を『あしたも頑張ろう』と勇気付けたい」と詩にこめた思いを明かしたとのことです。音楽祭では笹井さんの詩にメロディーをつけて発表されるそうですが、聞いてみたいですね。
障がいがあっても無くても、私たちは周囲に自分の気持ちが伝わらず、「どうして!?」と嘆くことがよくあります。そんな時、笹井さんのこの詩を思い出し、自分なりにメロディーをつけて、♪変えられないものを嘆くより 楽しく生きていこう♪と歌うと、何だか優しい気持ちになり、元気が出てくるような気がします。皆さんもそんな時にこの詩を口ずさんでみませんか。