新しい1年が始まりました。
コロナ渦で暗いニュースが続き、大人も子供もたくさん我慢することの多かった2020年。世界中が先の見えないトンネルの中にいるような苦しい状況が続いています。
毎日感染者や死者の数を気にしてばかりいる自分、「あれもこれもどうせできない」とがっかりした顔でどんより過ごしている自分・・・そんな暗い態度がまわりにいい影響を与えるわけがありませんね。
人の脳は耳や目から入る言葉に無意識に反応しており、脳科学では、言葉が人間の脳や心身のコンデイションに大きく作用することが証明されています。
薬が効くと思えば、偽薬でも元気になるという「プラシーボ効果(偽薬効果)」という言葉をきいたことがある人も多いでしょう。
ネガティブな言葉を聞くと、脳は「できない理由」を見つけるためにフル回転し、逆にポジティブな言葉を聞くと、脳は前向きなエネルギーを生み出すために全力で働き始めるといわれています。
苦境にたたされた時には、誰でも口からネガティブな言葉が出やすくなるもの。
誰かのせいにしたり、嫉妬心や批判したい気持ちが強くなったりしがちです。ついつい物事や人の悪いところが目についてしまったり、ちょっとしたミスを許せなかったり・・・
無意識のうちにためいきをついたり、嫌味や非難を口にしたりしてはいませんか?誰もが苦しい今だからこそ、自分の口から出てしまう言葉や声を時々点検しなければいけないな、と自分自身に言い聞かせています。
コロナ渦が続く中でスタートする新しい1年。少しでも多く、小さな喜びや希望を声に出していきたいですね。
悪いニュースよりも、「Good news」を見つけて、まわりに話せる人になりたいものです。
「暗闇を呪うより、一本のろうそくに灯をともしましょう」(It is better to light a single candle than to curse the darkness. )
アメリカ大統領夫人で、アメリカ国連代表も務めた人道主義者、エリノア・ルーズベルトの言葉です。
私たちの口から出る言葉で、小さくても明るいろうそくを灯せたらよいですね。
*『エリノア・ルーズベルト(Eleanor Roosevelt)』David Winner著、偕成社、1994