青少年なやみ相談室

相談室だより

相談室だより2月 楽天的な考え方を身に付ける

2021年02月01日 00時00分00秒 | vol141~150

 コロナ禍の中、様々な制約を課せられ、何となく息苦しく、心が重く感じる日々が続いています。今月からは大学入試も本格化し、来月は3月、卒業、転勤、引っ越しなど慌ただしい時期です。そういうときこそ、物事を「楽天的」に考えることができれば、気持ちも楽になり、前向きに行動できますよね。
 日本人はどちらかというと真面目なタイプが多いせいか、物事を「悲観的」(慎重)に考えがちだとか。「楽天的」すぎるのもどうかと思いますが、でも「楽天的」に考えられれば救われる場面ってありますよね。

 思考心理学者の樺 旦純(かんば わたる)先生がこう言っています。
 悲観的あるいは楽観的という「性格」は、いままでの生活の中で無意識のうちに身に付いてしまった考え方、思考法の「習慣」「癖」のようなもの。ですから意識的に心がけることで、悲観的な思考の「癖」を「楽天的」なものに変えることは可能です。
 そして次の3つのポイントを上げています。

■ポイント①「もう~ない」は「まだ~ある」と考える
 同じことでも考え方しだいでは、気持ちを明るくもするし、暗くもするということ。給料日まで「もう5千円しかない」は「まだ5千円ある」、連休も「もう一日しかない」は「まだ一日ある」というように、身近なことから、否定的な考えを前向きな考えに変えていきます。

■ポイント②「元気?」には「元気!」と答える
 誰だって気分が晴れないときや気持ちが落ち込んでいるときがあります。元気はつらつでないときでも、頭で考えないで反射的に「元気!」と答えてしまいましょう。そうすれば声をかけた相手の次の言葉も明るいものになり、あなた自身も自然と明るい思考をするようになっていきます。

■ポイント③「せっかくだから~しよう」と発想してみる
 「せっかくケガしたんだから、今はじっくり休養しよう」。これは女子マラソンの五輪メダリスト、有森裕子さんがケガをしたときに小出監督から教わったという発想法ですが、起こってしまった負の出来事を跳ね返す考え方として非常に有効なものです。

 悲観的思考を楽天的思考に変えるのは、お箸の持ち方を直すのと同じようなもの、最初は手間取っても、意識して、何度か繰り返えしているうちに、いつしか身に付いていくということです。
 「世の中には幸いも災いもない。考え方でどうにでもなるものだ」とシェイクスピアも言っているそうです。そう簡単ではないかもしれませんが、まずチャレンジしてみましょう。

 ※参考図書:『明日はきっと、いい日になる。』(PHP研究所)


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