あけましておめでとうございます。みなさんは、この一年をどんな年にしたいですか。さまざま思い描く理想のイメージはあれど、「最高の一年にしたい」という思いは、誰しも共通する希望なのではないでしょうか。
昨年、大活躍を遂げた人物の一人に、大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手がいます。自己最多となる159試合に出場し、 打率・ホームラン打点・盗塁の全てにおいて自己ベストの成績をマーク、ホームランと打点の2冠王に輝きました。大リーグの歴史で誰も成し遂げたことのない 「50-50」の偉業を達成し、ワールドシリーズも制覇して、本人も「最高の一年だった」と振り返りました。大谷選手のMVP受賞は3回目となりますが、こうした活躍の陰には、彼のどのような考え方があるのでしょう。
大谷選手は、「『趣味感覚』といえばおかしいかもしれないけど、練習はやりたいと思ってやるだけ。無理してやるわけではないんですよ」と口にしています。また、「自分が一番成長できる過程を踏みたいと思っています。(中略)出来る限り、身につけられる技術を身につけたい。そのために、僕は必要な過程を踏みたいと思っているんです」とも。“人に言われたから”というような外発的な動機づけではなく、“楽しいから”という内発的な動機づけに従い、夢の実現のために必要な過程をクリアしていくこと。大谷選手の活躍の背景には、彼のこうした考え方が一因にあると言われています。
日々、自分の意思に従って行動し、必要な過程をクリアしつつ、段階的な成長を続けることで理想の姿に近づいていこうという考え方は、スポーツ選手ではない私達にも参考にできることかもしれませんね。 自分なりの 「最高の一年」 の実現のために、大谷選手の姿にヒントを貰って、今年の一年を楽しく過ごしましょう。
<参考文献>
児玉光雄(2018)『大谷翔平86のメッセ―ジ』株式会社三笠書房
佐々木亭(2020)『道ひらく、海わたる 大谷翔平の素顔』株式会社扶桑社
松田岩男(1976)『運動心理学入門』大修館書店