岩手の秋まつりと言えば、華やかな山車が練り歩く「盛岡八幡宮の秋まつり」を思い浮かべる方も多いと思います。ふと、「県内で、他に催される秋まつりは、どんなものがあるのか。」と考えてみたところ、お恥ずかしながら、あまり思い浮かばず、観光案内のホームページなどを検索してみました。そこで、今回の相談室だよりでは、私が行ってみたいと思った「岩手の秋まつり」のいくつかをご紹介したいと思います。
まずは、「花巻まつり」です。400年の歴史があり、風流山車のほか、140基の神輿、鹿踊、神楽権現舞などのパレードがあります。平成27年には、「1か所で100基以上の神輿を5分以上披露する」という新たに設けられた項目で、114基の神輿が長さ約600メートルの会場を埋め尽くし、見事、ギネス記録に登録されました。
続いて、「二戸まつり」は、450年前から受け継がれてきた三社大祭(三社とは、呑(とん)香(こう)稲荷神社、愛宕神社、秋葉神社のこと)です。呑香稲荷神社には、第34代南部利雄公が寄進したといわれる六角神輿があり、数十名の武士が神輿の前後を警護したとされています。現在は、各町内会による山車の運行や、市内企業、町内会等20余団体約1,000名が参加する流し踊りなどが行われています。
最後に、岩手町の「川口秋まつり(川口豊城稲荷神社例大祭)」です。山車の運行、大名行列、郷土芸能(神楽)など、江戸時代の風物を再現した伝統あるお祭りで、290年前から始まったとされています。なかでも、稲荷神楽(狐踊り)は、踊り子と太鼓打ちが、赤装束で、赤頭巾をかぶり、白狐の仮面を額に付けて舞います。この踊りは、川口豊城稲荷神社が、現在の位置に還座した時に、お供して祝ったと伝えられています。
ご紹介した3つの秋まつりは、いずれも長い歴史があり、地域の方々に大切に伝えられ、守られてきたものだということを身に染みて感じました。今年からは、その歴史に思いを寄せつつ、各地の秋まつりに行ってみたいと思います。
引用ホームページ:岩手県観光ポータルサイト、一般社団法人花巻市観光協会、二戸市、岩手町商工会