笑いの力

『笑いの力』

 

「笑いは百薬の長」と言われるように、昔から笑いには医学的な効果があると考えられてきました。

これまで多くの笑いに関する研究がなされており、最近では「笑い療法」なるものも開発されています。笑いの健康効果としては、免疫システム全体のバランスを整える効果があることや、鎮静作用を持つ脳内ホルモン「エンドルフィン」が分泌されることなどが、明らかにされています。

 

また、笑うことには、リラックス効果や幸福感を増す効果があるとされています。

突然不幸な出来事に見舞われた時や、大失敗をして落ち込んだ時に、「逆に笑えてくる」ということがあります。自分の失敗談や短所を「これは使える」「いいネタができた」と考えると、少し気持ちが軽くなったり、いつまでもくよくよと思い悩んだりしなくなったりします。

この悪い出来事を「笑いに変える」という行為は、ストレスを緩和したり、気持ちを切り替えるのにとても効果的な心理学的方法のひとつだそうです。

 

ガンジーの有名な言葉に

「もし、私にユーモアがなければ、これほど長く苦しい戦いには耐えられなかったでしょう」

というものがあります。激しい弾圧を受けながら非暴力運動でインド独立を勝ち取ったガンジーの、成功の秘訣が「ユーモア」であった、というのは驚きです。笑いやユーモアは、人間にとってエネルギーを生み出すものであり、苦境を乗り越える力を与えるものであることがよく分りますね。

 

明るい笑い声は、自分だけでなく、聞いているまわりの人にもポジティブな影響を与えるものでもあります。私たちが、普段無意識的に行っている「笑い」をうまく活用することで、自分もまわりの人達も、より心も体も元気に生き生きと過ごすことができそうです。

「笑いの力」は、人間が生きていく上で、とても重要なスキルなのかもしれませんね。

 

 

【参考】

＊「笑いの健康効果」健康長寿ネット tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/warai-kenko/waraitokenko.html

＊「健康における笑いの効果の文献学的考察」三宅優　横山美江/2007　ousar.lib.okayama-u.ac.jp/files/public/1/15165/2016052721104654679/017_1_001_008.pdf