青少年なやみ相談室

相談室だより

vol.54 ぼくがいるからだいじょうぶ……、とよく食べ、よく寝、よく体を動かし、そして集中して勉強!

2012年02月29日 22時51分31秒 | 相談室だよりvol.51~60
 新しい年がスタートして気が付けば、もう……1月も終わります。年が改まると、何かしらわくわくして新鮮な気持ちになります。
春、夏、秋、冬、の四季のある日本に生まれてきて良かったとしみじみ思います。そして、年が改まるのがピシッと寒い冬、というのもなんともいい感じだなと思ったりします。
 ところで、今頃初詣の話をするのはおかしいのですが青少年のみなさんは初詣に行きましたか?私はこの年になってやっとこの習慣もなかなか理にかなっていていいなと 思うようになりました。
色々なことをリセットして、新しい気持ちで心に誓うことが 出来るいい機会だと思うからです。まず達成しようとする目標を立てる気になる、そのことが大事だと思うからです。
 さて、その新鮮な気持ちで立てた目標の進捗状況はいかがでしょうか?(昨年の今頃同じようなことを書いていたのを思い出しました…。)中だるみが出てきたと感じている人もいるのでしょうか?

さてさて、中だるみ状態かな、という私は、1月の相談室便りを書かなければならないという役があります。しかも、青少年に何かしら役に立つ中身で、というしばりもあります……。
ハタと迷ってしまいました。そこで久しぶりにお助けマンの「くどうなおことのはらみんな」の詩を引っ張り出してみました。ありました、ありました、青少年への応援歌が!

おまじない   みみずみつお

こわいときにとなえる/おまじないがある/じぶんにむかって/こういうんだ/
「おいぼくよ/ぼくがいるから/だいじょうぶ/ぼくがいるからだいじょうぶ」/
すると/ぼくがふたりいるみたいで/げんきになる

                         くどうなおこ「版画 のはらうたⅡ」より

目標を立てるのは自分。実行するのも自分。サボってしまうのも自分。ぼくがいるからだいじょうぶ、ぼくがいるからだいじょうぶ、と奮い立たせるのも自分です。

大学入試センター試験が終わり、私立高校の入試が始まりました。受験生にとっては「いよいよの時」が迫っています。いくら準備をしたつもりでも、
いざテストとなるとどんな人でもあれが足りなかった、これも…と頭の中を駆け巡ってパニック状態になることもあるのが普通かも知れません。
そんな時にこの「おまじない」の詩を応援歌にして唱えればきっと元気が出てくるはずです!

元気な体があなた達の気力を支えます。元気な体はやっぱり、良く食べ、よく寝、 よく体を動かすことでつくられると思います。
私も相談室で、みなさんが、「いよいよの時」を元気に迎えられるようにとエールを送っています!  (2012年 1月)
                                 

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vol.40 「ことば」にして伝える「ありがとう」

2012年02月26日 10時20分22秒 | 相談室だよりvol.31~40
  青少年のみなさん、充実した5月でしたか?
本来、5月という月、風薫る5月とか言われて、自然界も動き出し新緑輝く素敵な日々が続くはずの月でした。……なのに、期待した日は数えるくらいでしたね……残念!!
みなさんはあまり天気模様と関係ないかも知れませんが、単純な私は大いに影響されます。やる気の度合いと天気模様とは、私にとって密接な関係があるのです。

 数少ない天気の良い日が続いたゴールデンウィークはいかがお過ごしでしたか?
「ゴールデンウイーク」と浮かれて騒ぐのは大人達だけだったかもしれませんね。青少年のみなさんは、動き出した学校生活の中で、練習試合とか、大会とかでかえって忙しく過ごしたのかもしれませんね。
 また、中には中間テストに備えてテスト勉強を始めた人もあったのでしょう。偉いですね。
長い一生の中、どの人も、何はともあれ目指す高校、専門学校、大学に入るため、あるいは目指す仕事に付くために、集中的に受験勉強をしなければならない時期があります。覚悟を決めてやるしかありませんから……。
もちろん、いつもピーンと張っていたのでは持ちませんから、適当に力をぬいたりして上手に乗り切って、目標が達成できれば最高ですね。

 5月と言えば「母の日」。
 
 さて、青少年のみなさんはこの「母の日」をどのように過ごしましたか?お母さんにどのようにしてか、「ありがとう」の気持ちを伝えることが出来ましたか?
「えっ、母の日。それって、保育園、幼稚園、小学校の時だけのことで、今さら、ありがとう、などと言えないよ……」と言う声が聞こえてきそう。特に男の子から……。
 かくいう私にも息子がいるけれど(とっくに成人している)、小学校の授業の中で書かせられた手紙を貰って以来、とんと、それらしき「手紙」も「プレゼントのモノ」も、「ありがとうのコトバ」も無いなぁ……と。
その「書かせられた手紙」でも、妙に嬉しかったことを覚えている。最後に確か、「これからもよろしくお願いします」と飾りもなく記されていたような……。

 まさに嵐のような思春期、子育てのつらい時期にも、逃げ出さず踏ん張ることが出来たのは、「これからもよろしくお願いします」と記してあった飾りもなにもないあの手紙があったからかも知れないなどと、改めて、「ことば」で伝える威力を感じています。
もちろん、どんなことがあっても、投げ出すわけにいかないのが親ですけど……。

 世の「親」と名のつく人種は、何を考えているのか分からないようにしている子どもから、「ありがとう」の言葉が聞けたら、「うれしい」と思って、疲れも吹っ飛ぶ思いがするのでは……。子育てのエネルギーが補充されるかも知れませんよ。

 今更と思わず、お母さんやお父さんへのお手紙にチャレンジしてみて下さい。「ことば」にして 伝える「ありがとう」を。
6月には、「父の日」もあります。直に言うのが恥ずかしかったら、ちょっとしたメモ用紙にでも「いつも、心配をかけています……。が、感謝しています。ありがとう」とか……。 (2010年 6月)
                                     

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vol.39 陽だまりの中で

2012年02月26日 10時08分42秒 | 相談室だよりvol.31~40
  ついに北国も桜の開花宣言! 待ちに待った春になりました。
3月は別れの、4月は出会いの月。変化の多い時期を無事すぎて、うららかな陽だまりの中で落ち着きを取り戻したことでしょう。
友人との別れや環境の変化に戸惑っていませんか。思春期という人生のひとつの山、一人で悩んでいる人も多いことでしょう。
友人にも、先生にも相談できず、一人で悩んでいるなら、「青少年なんでも相談室」に電話してみませんか? 悩みを話し一緒に考えましょう。
気持ちが楽になり、解決の糸口が見つかるかもしれません。名前を言う必要もなく、秘密を守ります。気軽に電話して下さい。待っています。

 電話をかけ相談するということは、勇気がいることです。行動を起こすには勇気が要ります。悶々と悩んでいるよりも、ちょっと勇気を出して話してみて下さい。
そこから色々道が開けるかもしれません。即刻解決、とはいかなくても、動き出したその時が確実な一歩になるでしょうから。

「相田みつを」の日めくり文庫の中にある言葉が、心に響きます。

「アノネ、がんばんなくてもいいからさ、具体的に動くことだね」
「ひとつひとつかたずけてゆくんだね、具体的にね」

 そうか……、ひとつずつだよな……と、納得して心が落ち着き、自分を振り返ることができる言葉です。


 思春期目前の、或いは真っ最中の青少年のみなさん、みなさんは誰がなんと言おうと、一生の中で一番エネルギーに満ち溢れている時期を過ごしているのです。
心も身体も少年、少女から大人へと劇的に変わる時期なのです。だからこそ悩みが沢山出てきて当たり前なのです。発展途上人なのだから、失敗するのも当たり前です。
失敗も含めた経験の中で成長するに違いありません。すんなりと簡単に大人になれない関門が「思春期」なのです。

 どんな小さいことでも「自分なりの目標」を持って、失敗を恐れずチャレンジして下さい。ちょっと勇気を出して「エイッ!」と、行動を起こしてみてください。
その中で、困ったこと、悩むことが出てきたら、一人で背負わず誰かに話すこと。
誰にも「言えない」、「言いにくい」時は「青少年なんでも相談室」に電話して下さい。何時でも扉を開いて待っています。

 悩んでいるみなさんの役に立てたらいいなあ……と願いつつ。

  出典:相田みつを 「日めくり文庫 ひとりしずか」     (2010年 5月)
                            

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vol.38 「仕事を持つ」ということ

2012年02月26日 10時00分34秒 | 相談室だよりvol.31~40
恐らくは家族単位なのでしょうか、2月の中旬頃から3~5羽で飛行訓練をしているらしい白鳥を見かけておりましたが、30羽の大編隊を組んで北へ向かったと新聞紙上第一面に大きく写真入で報じられて間もなく、日本列島を3月としては40数年ぶりという大豪雪が吹き荒れました。
あの日北に向けて飛び立ったハクチョウは、うまく雪雲を切り抜けて今でも元気で北帰行を続けているかしら・・・など、ちょっと心痛めているこの頃です。

3月、高校・小中学校・大学・・と卒業式の模様が新聞やテレビで報じられております。進学生に対する合格の発表もそろそろ出揃って、また、就職する人達には新人研修がそろそろ始まっているようです。
卒業生の皆さんは、自分の進む方向、居場所が定まったでしょうか。

昨今の景気の低迷で、就職を希望する人達にとってはきびしい巣立ちの日を迎えることになっているようで、がんばれ!がんばれ!とばかり言ってはいけない状況ですが、
出来ることならどこかで妥協点を見つけて、まず「就職する」ことを考えて欲しいのです。
「就職する」ことは「仕事を持つ」こと。仕事を持つことは自分の居場所を確保すること。「居場所がある」ということは・・、自身の自信・生きがいにも繋がります。
人生は長い・・です。一生懸命精進・努力を続けることでいつかは自分の志にあった仕事に出会えるかもしれないし、その前に、あまり気が進まないままに就いた仕事でも一生懸命やるうちにそれが生きがいになった・・・ということもあると思います。


若い人達を相手に、「相談」と言う仕事を続けて居りますと、人間、生きがい=仕事を持つことがどんなに大切か、身に染みて痛感しております。
言葉足らずで気に触ることもあるかもしれませんが、そのへんのところ良く考えて早い段階で進む方向を見出されることを願っております。(2010年 3月)
                                    

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vol.37 意思表現

2012年02月26日 09時42分41秒 | 相談室だよりvol.31~40
降り積もる雪の中で迎えた2010 年は、久しぶりに半端じゃない寒い冬でしたね。最低気温が氷点下二桁の続く日々の中で、寒さを呪いながらも一方では、「これで、北極の白熊くんの居住空間が 少しは広くなったかな・・・。」なんて、耐えることへの意味づけをしたりしておりました。
その2010年2月もあと1週間程で終わり。陽射しがすっかり春めいて身も心もちょっとほんわかになった中で・・、いよいよ多くの人達の「旅立ち」の日の近いことを感じております。そんな時・・・

★都会に住む知人の息子さんから聞いた話。

東京で、久しぶりに座れた電車の中でホッとまどろみかけた時、目の前に老夫婦の姿がありました。意を決して席を立ち、老夫婦に向かって「どうぞ・・」と席を譲る意志を示したところ、その夫婦は「あなたが・・」「否、お前が・・」とお互いに譲り合っていたそうですがその時、
20歳前後と思われる青年が割り込んできて座ると途端に居眠りを始めた・・というのです。知人の息子さんは、「あなたのために席を開けたのではない・・。」と言いたかったけど、出掛かった声をどうしても言葉にすることが出来なかった・・そうです。
常識をわきまえない青年だから、怒ると何をしでかすか分からない・・その恐さが言葉を飲み込ませた・・というのです。
若い女性がその老夫婦のために席を譲ってくれて、その場は何とか治まったそうですが、彼の中では非常識な青年、不甲斐なかった自分。誰かに話さないでは居られない、そんな出来事だったのだと思います。

その話を聞いてから1週間ほどした頃、テレビの番組で同じような場面が展開されていました。老人に席を譲ろうと青年が立ち上がったところに、沢山の荷物を抱えた壮年男性が座り込んだのです。相手がそこそこのサラリーマンのようでしたので、
その若者ははっきり「その席は老人のために 空けたもの」と談判しましたところ曰く、「君は、ただ黙って席を立ったから、空いたものとして自分が座っただけ。誰か特定の人に譲る時には、その相手にはっきり「どうぞお座りください」と言うべきである・・と。

たまたまその場面を目にしただけで前後が分からなかったので、何を言わんとした番組か分からなかったのですけれど、前述の話と重なって考えさせられた問題ではありました。

「以心伝心」「奥ゆかしさ」・・などなど。ハッキリ言わないでも分かる、分かって貰えると思うこともありますが、場合によってははっきり言わなければ通じない、そういうこともあるのですね。
新しい人間関係を始める時には特に、自分をはっきり表現することが大切だと思いました。(2010年 2月)
                           

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