10月、秋本番になりました。食欲の秋、スポーツの秋、芸術の秋などなど、「〇〇の秋」という言葉があるのは、春夏秋冬で秋だけ。それだけ、秋は気候が穏やかで過ごしやすく、物事を行うのにちょうど良い季節ですね。だからこそ、この秋のひとときをじっくり楽しみたいものですね。もちろん、コロナも第5波はどうにか落ち着いた模様ですが、コロナ対策は万全にして。
でも楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもの。たしかに、学校で退屈な授業を受けている時の1時間はとても長く感じますね。一方、ゲームや動画に熱中している時、好きなことに集中している時の1時間はあっという間に経ってしまいますよね。
その理由は、同じ1時間でも、過ごし方により心が感じる時間が異なるから。そこで、秋をじっくり楽しめるように、心が楽しいと感じる時間のコントロール法をご紹介します。
■身体の代謝を高める
時間の感じ方には身体の代謝が大きく影響し、代謝が上がると楽しい時間が長く感じられるそうです。その代謝は一日の中でも変動していて、朝目覚めて代謝が上がるまでには約3時間かかると言われています。ですから一日を充実して過ごすには「早起き」がとてもお得です。
また、運動をすると代謝が上がります。そのため体を動かす時間を設けることも楽しい時間を長く感じることにつながります。
■記憶される出来事を多くする
心が感じる時間は記憶に残る出来事が多いと長くなり、少ないと短くなります。大人になると時間があっという間に過ぎるのは、子どもの頃に比べると、毎日がルーティン化し、記憶に残るような出来事が少なくなるからです。
有効なのは、記憶される「出来事を多くする」こと。趣味を楽しむ時、あらかじめ場面、場面を想像し、細かい部分に気づける準備をしておく。そうすれば熱中していても出来事が多くなり、楽しい時間は長く感じられます。
■広い空間で遠くを眺める
時間の感じ方には視覚も大きく影響します。カラオケみたいに狭くて暗い空間は時間が早く過ぎると考えられています。大人と比べて子どもの方が時間の進み方を緩やかに感じるのは、子どもの身体が小さいので空間を広く感じるから、という説もあるのです。
ですから、できれば屋外で周りが一望できるところに立って、遠くを眺めることで広さを感じる。これも楽しい時間を長く感じることにつながります。
ご紹介したのは一部ですが、これらも参考にしながら、秋をじっくり楽しめる時間の過ごし方を工夫してみてはいかがでしょうか。
※参照図書:一川 誠『大人の時間はなぜ短いのか』(集英社新書)