青少年なやみ相談室

相談室だより

1年の終りに

2021年12月01日 09時00分00秒 | vol151~160
いよいよ2021年も最後の月です。
長引くコロナ禍の中「どんな1年になるのだろう」と、不安な気持ちで幕を開けた2021年。忍耐や制限を強いられる不安定な社会状況の中で、なんとかこうして1年を終えられること、全ての皆さんに「1年間本当にお疲れ様でした」と言いたいですね。

さて、1年間の終わりに、自分をふりかえり新しいスタートへ向かっていくために、紙とペンを使って、自分の心の中にあることを少し書き出してみませんか? 簡単なことのようですが、普段はあまりやらない作業であり、実際書き出すとなるとなかなか難しいものです。

紙に書くという行為は、脳のRAS(網様体賦活系)に刺激を送り、RASが作動すると、その事柄を実現するための情報を見逃さないよう脳は活発に働くそうです。
つらい時、心が乱れた時、行き詰った時、不安で仕方ない時・・・
紙に書くことは、もやっとしている事柄や漠然とした不安やあせりを整理するのに役立ちます。無意識から自分の向かいたい方向を具体化することになり、意識的な行動に向かわせる力があるとされています。

<紙に書き出すポイント>
・不安もいやなことも、気持ちのおもむくままに何でも書く。
・読み返す必要はなし。いつでも書く、できるだけ毎日書く。
・望みや実現したいことを詳しく書く。
・なぜそうしたいのか、実現したらどのように自分が変わるのかという「結果の結果」まで書く
・今までに言われたほめ言葉を書き出す(ほめてくれた人の名前も書く)
・パソコンではなく手書きで書くこと(専用のノートを用意するとよい)

自分が今どうで、自分がこの先どうしたいか?何が不安か?なぜそう思うのか?
書くことで自分と対話することでき、客観的な視点から「自分らしく在ること」を見つめることができるのです。

成功を収めた何人もの有名人やスポーツ選手が、子供の頃に文字として書いた大きな夢を実現しています。自分の思いや望みを「書き出す」ことには、確かに人を動かす不思議な力がありそうです。騙されたとおもって試してみませんか。
年末の慌ただしい時期だからこそ、心を混乱や喧騒から解放しリフレッシュさせてあげられるよう、少しでも自分のために時間を作ってあげたいものですね。


参考文献:『夢は、紙に書くと現実になる』ヘンリエッタ・アン・クロウザー著、野津智子翻訳、PHP書店、2006


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