鈍感力・・・これは私のお気に入りの言葉で、身に着けたいスキルの一つです。
鈍感力は、作家の渡辺淳一郎さんが執筆した「鈍感力」という本をきっかけに話題となった言葉で、自分がストレスに感じることやダメージになりそうな情報を、ため込まずにうまく受け流す力のことを言います。小さなことや嫌なことを気にして頭の中がマイナス思考で支配されないよう、スルーできる力のことです。鈍感というと、人の気持ちに鈍い、気が利かないなどネガティブなイメージがあるかもしれませんが、鈍感力というのは、鈍感な人になるというわけではありません。鈍感な中にあるポジティブな部分を使って、自分が傷つくのを防いだり、いつまでも落ち込まない力を身につけましょう、という意味で使用されるようです。
そんな鈍感力の身に着け方としては、「考えすぎないこと」「さまざまな考えの人がいると割り切ること」「まあいいかと流すこと」などがあげられます。どんなことも、時が解決してくれることがほとんどですし、そもそも自分と同じように感じ、考える人は存在しません。人は人、自分は自分。ちょっとした一言が気になって悪い方向に考えてしまいそうになったら、自分と相手は同じ感覚とは限らないということを思い出してみましょう。
ただし鈍感力を自分の都合の悪いあらゆる場面で発揮しすぎると、自己成長できなくなる可能性がある点と、空気を読まない行動が周囲に不快感を与える可能性がある点に注意しましょう。鈍感になる場面は、ときと場合によって使い分けることも重要なのかもしれません。
情報が多くストレスをためやすい現代社会。鈍感力は自分自身の心を守るために活用できるスマートなスルースキルなのではないでしょうか。
*参考* https://domani.shogakukan.co.jp/ 渡辺淳一郎.鈍感力.集英社文庫,2007