遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

落 葉

2020-11-14 17:18:07 | 日記

令和2年11月14日(土)

落 葉 : 落葉掻き

 

樹々の葉の散る姿は仲秋の頃から見られる様になるが

何といっても数多くの落ち葉が降るのは、冬に入って

からである。

青空に風で舞ってゆく風情、風もなく真直ぐに降りし

きる様など、どれも冬の到来を感じさせて身が引き締

まる。 木から離れて地上に落ちる迄の物も、地上に

落ちているものも全て落葉というが、それらのどの

様相にも詩情が感じられる。

地上の葉を見てもそこに様々な木の種類を見る事が

出来るので、桜落葉、朴落葉、柿落葉等という事も

ある。 地上に積もったばかりの落葉は踏むと快い

音を立て少し朽ち始めた落葉はしっとりとした風情

がある。

地上に落ちてもう動きのなくなった落葉の中には、

散って間もない落葉も混じっていて、その一片一片

が時々風に反ったりして動いているのも、見過ごし

難い。

「落葉風」は落ち葉を誘う風、「落葉雨」は落ち葉

の降る様を雨に例えたもの。

地上の落葉を箒や熊手などで掻き集めて「落葉焚」

(今では焚火は禁止の所が多い)をしたり、堆肥に

したりする。 ともあれ冬という季節にあっては、

落葉はなくてはならない景物である。

(新日本大歳時記、冬 俳人:鷲谷七菜子記述より)

 

今日の1句

ひきりなし風を従へ落葉降る    ヤギ爺