令和5年2月8日(水)
針供養 : 針納め
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/21/7fd9493fa99ce01bf30f33ed70e232e7.jpg)
平素使っている針を休め、折れた針や古くなった針を
供養する行事。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/32/8dd3b690e8588dea6e83081d5e16c04c.jpg)
現在では和裁は専門化され一般には余り行われないが、
昔は女性が日常で行う大切な仕事の一つであり、一年に
一度針を使うのを忌む日とされた。
針供養は、和歌山県和歌山市の淡島神社や関東地方では
2月8日に行われ、関西地方では12月8日に行われる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/12/a62ac704fe065867b08a901ca17728c1.jpg)
淡島神社の針供養、
淡島神社には「針才天女」を祀る社があり、和歌山市が
本社で全国各地に末社が在る。東京浅草の浅草寺境内に
は、「淡島堂」が在り、ここで針供養が行われる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/5c/e295ab711654be47834ffdb8aff3704a.jpg)
針供養の起源は定かではないが、中国の社日に「針線」
(針仕事)を止むという習わしが在り、これに起因する
という説がある。
日本では、平安時代に貴族の間で行われるようになる。
江戸時代になると一般的に針仕事を行う家庭で「針の労
をねぎらい裁縫の上達を願う行事」として広まった。
針仕事は女性にとって大切な仕事である。折れた針・古
くなった針に感謝の気持ちを込め、豆腐・蒟蒻等の柔ら
かい物に刺して川に流したり、土中に埋めたり、神社に
納めるようになった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/06/1f5b14272a4a77a9838afbc991cd69aa.png)
豆腐などの柔らかいものに刺すのは、これ迄硬い生地に
刺してきた針に対し、最後に柔らかい所に休んで頂くと
いう気持ちに意味があるという。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/26/2033147292979fd8040ecf1112190afd.jpg)
昭和30年代の針供養、
元々、2月8日は「事八日」の風習が在り、この日には
農作業をしたり、山に入ったりしてはいけない日とされ
仕事の手を休める日となっている。
同様に「針仕事をしてはいけない」との伝えからこの日
を「針供養の日としたようである。
名古屋の若宮神社ではこの日、愛知県和服裁縫業協同組
合の主催で「針供養」が行われた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3b/ae/27790a9e0e7b8b130282ee8d918dc122.jpg)
神事が行われた後で、一般の裁縫等に従事する女性達が
祭壇の豆腐、蒟蒻等に次々に針を刺して行った。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/fe/4fde380d169f0c66837c36a00e4fc5ac.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/76/102af0de64ca5245347a8109f3ce17de.jpg)
後に、境内の針塚に納められる。
今日の1句
ミシン踏む母の休日針供養 ヤギ爺