朝目覚めたら新しい自分がある第三十二話「鳴門海峡の魚」
鳴門海峡の渦潮は観光地としてよく知られていますが、ここに棲むカナガラシ(金頭)という魚がおります。なかなか身の引き締まった味の良い魚です。
カナガラシという名前の由来は頭の鼻のところが金(金属)のように硬いところから名づけられたそうです。なぜ硬くなったのかということですが、鳴門海峡の潮が渦を巻き潮流が激しいことから流されて岩礁に叩きつけられるうちに進化して硬くなったのだろうと言われています。またその激しい潮流にもまれて成長する環境が身を引き締まらせるとのことです。そういえばここで獲れる鯛も身が引き締まっていて高級魚になっています。
このカナガラシに生きざまに我々も学ぶべき点がある。平穏な人生を送ることばかり考えて苦労を避け挑むこともせず楽しいことばかりに関心を寄せた生き方をしていると頭脳も身体もなまくらになってしまいます。平々凡々の暮らしが悪いとい言っているのではありませんが、刺激を自身に与えることが必要なのではと思うのです。
落語にこんな話があります。
毎日ゴロゴロと寝て暮らす息子に見かねた親が「ゴロゴロ寝てばかりしていないで少しは働け」と小言をいう。息子はなぜ働かなければならないのかと反論する。すると親は「働くと楽な暮らしができる」と言って聞かせる。息子は楽な暮らしとはどういうことかと問い詰める。腹を立てた親が「それは寝て暮らせるようになることだ」と怒る。「じゃー、俺は働かなくてもこうやって寝て暮らしているのだから文句はないだろう」と揚げ足をとってしまう。
落語にこんな話があります。
毎日ゴロゴロと寝て暮らす息子に見かねた親が「ゴロゴロ寝てばかりしていないで少しは働け」と小言をいう。息子はなぜ働かなければならないのかと反論する。すると親は「働くと楽な暮らしができる」と言って聞かせる。息子は楽な暮らしとはどういうことかと問い詰める。腹を立てた親が「それは寝て暮らせるようになることだ」と怒る。「じゃー、俺は働かなくてもこうやって寝て暮らしているのだから文句はないだろう」と揚げ足をとってしまう。
魚ですら鳴門海峡の荒波にもまれ、鼻を金属のようにひん曲げられても自分の一生を必死に生きている。人生は山あり谷あり七坂ありです。その壁や坂を乗り越えていく達成感を楽しさに変えて生きていくことが価値あるの人間の価値ある人生となるのです。
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