三斗小屋温泉泊りの那須岳登山が中止となり、欠席予定だった県民活動センターの講座に行く。9月から始まっている「平家物語を読む」第2期(揺れ動く平氏の周辺)の3回目。運動会で休んだ2回目の資料を受け取り、140名を超える席の一角に。こうして欠席しても係の方が名前を書いて用意しておいてくれるので大変助かる。今日のメインは「有王」から続いての「僧都死去」の段、毎回のとおり本文・口語訳を目で追いながら平幹二朗迫真のCD朗読を聴く。そして川上講師の解説先ずは物語を読み解く<描かれる俊寛>、さらに続く<私論・俊寛>とその補足説明は人間・俊寛を深掘りするにとどまらない。彼が持ち合わせていなかったとする<「内部規律」の形成>について熱く語りかける。①他者に学び、自分の力にしていく②自己を省み、自己修正を図る③自分の正義に懐疑し、自己解体を繰り返し創造していく、ものだと。それは、時代を越え今の世にも通じる投げかけと受け止めた。すぐに思い浮かぶのは、この国をリードする永田町や霞が関界隈での昨今の目に余る無責任な行為。それ以外にも多かろう。自分も忘れてはいけない。<他者のことば(その累積が書物)>からどれだけ学んでいるというのか。講師が最後に言った<文学は力を与えてくれる>も耳に残り、今回も反省と収穫多い講義だった。
(講座資料の一部)
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