滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

しし掴み‐2

2009年07月20日 | 出沢

 通りすがり、出沢の入り口の又谷橋から錦砂川を覘いて見た。川底の砂の上に、上流に向かって、小さな足跡がてんてんと付いている。
 《ははー、またウリが戻って来たな。》
 消防詰所の横に車を止めて川を窺うと、何やらカサコソと芦を揺らしている。
 《ウリだ!!。何とか捕えたいが、ミッチャはさっき会った時、今日は忙しいから何があっても動けんと言っていたな・・。だが、取りあえず連絡だけでもしてみるか。ウリが出たと言えば来るかも知れんし・・。》
 電話すると二つ返事で直ぐに来るという。それではと、ミッチャが来るまで下流に逃げないように見張ることにした。

 奥義「しし掴み」はこの前使ってしまったので、後一年は使えないし・・・。予て考案の「しし足封じ」を試してみるか・・。ミッチャと二人であーだこーだと言いながら、詰所の横の堰の下流に建築現場で使う落下防止用の網を仕掛けた。追いたては応援に来た博史君と一緒にミッチャがやり、私は網の所でウリが飛び出して来るのを待つことになった。

 暫らく待っていると
 「いったぞぉー。」
の声とともにウリが飛び出してきた。長い付き合いで、どこに出てくるか分かっているので横によけて道をあけていると、ものすごい勢いで網にとびこんだ。網に足を取られて、動きが鈍くなったところを噛まれないように首の後ろを押えた。
 「また、いったぞぉー。」
もう一匹同じように捕えた。結局、ミッチャが追いたてながら捕えたのを足して全部で3匹だ。11日に「しし掴み」で捕えたのを入れると4人兄妹だったことになる。
 今回のウリは、捕えようと追いつめると向かってきた。これ以上大きくなると、もう素手では無理だ、今度はこっちが追われる側になる。

 「しし足封じ」は予想以上にうまくいった。

 川に網を掛けて猪と遊ぶことになるとは思いも寄らなかったが、「山くじら」といわれている猪だからこれでいいのかも・・。
 笠網漁とどっちが面白いかって?。
 もちろん、「しし掴み!」。

コメント
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