滝番小屋

新城市出沢と鮎滝の近況を紹介、その他雑感を少々。

マムシの逆襲

2010年07月03日 | 瑠璃光浄土

 『ヒサエさんがマムシに咬まれて入院したそうだ』
という話を聞いて、一緒に見舞いに行こうかと、ミッチャに電話をした。
 「マムシに咬まれたなんて病気でも何でもないよ、だいいち出沢でマムシに咬まれたぐらいで見舞いに行っていたらきりがないよ」
それもそうだ、出沢でマムシに咬まれるのはそう珍しい事ではない。どこの家の周りにもマムシの二三匹は常にたむろしているのだから。それにしても、よりによって『マムシ捕り歴』数十年のヒサエさんが、マムシに咬まれるとは・・。おおかたマムシに気づかずに踏んづけるかどうかしたのだろう・・。

と思いきや、
 「的場田で草刈りをしていたら、マムシが出たので捕まえようとして手を出したら、押さえる場所が悪くて、首を曲げて咬みつかれた、バカにしちゃいかんノン」
所用で訪ねてきたヒサエさんの右手の人差指に、巾広のバンドエイドが巻いてあった。
 「痛かあないが、まんだ、ちょっと腫れとるかノン」
見ると、右腕が肩の近くまで赤黒く腫れ上がって、まるでポパイのように太くなっている。血管に沿って色が黒く濃くなっていて、マムシのマダラ模様に見えなくもない。
 「病院に行く途中車の中で、毒を吸い出しながら行ったので、あんまり毒が回らずに、二晩点滴を打ったらお医者様が帰ってもいいと言った」
お伊勢参りににいく予定なので、と退院してきたという。
 咬みついたマムシは、家に持って帰ってペットボトルに入れてある、立派なマムシなので〔こんたく〕にもって行けば3000円にはなるそうだ。
 
 確かヒサエさんは八十半ばを過ぎているはず、元気な年寄りである。ヒサエさんにはマムシの毒も今一つ効かないようだ。こういう元気な年寄りがいるうちは、出沢でマムシがのさばることもないだろう。だが、マムシにも生きる権利がある。共栄はむずかしいだろうが、共存はしなければならない。

 マムシとの付き合い方の理想は
  『君子危うきに近寄らず』
 であるが、出沢に住んでいると、『危うき』のほうから近づいてくる。

-参考:マムシの捕まえ方-
 【首根っこを押さえる】
 これだけである。要は牙で咬まれないようにすること。
 ただし、手が二本しかない人は、三匹目が出てきたら逃げる。


 (マムシに顔を覚えられないように、マスキングをしてある)

コメント
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