『こりゃーぁ、ひどいわ!』
芝生広場がぼこぼこ。大きな足痕の傍に小さな足跡が点々・・。
どうやら子連れでミミズを探しにきたらしい。
「周りの農地が柵で囲われてから、毎晩出てきて困っています」
公園管理の近藤さんの声は深刻だ・・・。
狩猟が禁止されている公園内は、彼らにとって安住の地だ。
元々、彼らのテリトリーだったのだから、あまり文句も言えないが、
公園の管理者は頭を抱える。
彼我の緩衝地帯が必要なのは解っているが、自分の農地を提供する
者はいない。某、国境地帯でも小競り合いが続いている・・。