今日は「東京消防庁出初め式」の日。
年の初めに東京消防庁の消防署員らが消防動作の型等を演習・披露する行事。明暦3(1657)年の大火を契機として、1659(万治2)年正月4日に、旗本が率いる定火消(じょうびけし)が上野東照宮で1年の働きを誓った(出初)。これが契機となり定火消の「出初」が儀式化され、恒例行事となって今日の出初式に受け継がれている。約60年後に設置された町火消しにも、定火消の「出初」をまねる習わしが伝わり、定火消のそれと区別して「初出」と称したという。その後、明治に入ってから、町火消以外の江戸消防はすべて廃止となり、町火消もまた消防組と名称が改められた。明治(1875)年1月4日、東京警視庁(現在の警視庁)は、東京市内のすべての消防組を丸の内の旧東京都庁舎付近にあった東京警視庁練兵場に集め、第1回東京警視庁消防出初式を挙行した。これにより明治維新以来中断していた出初式が復活したという。
定火消は明暦の大火の経験から大名家の消防隊だけでは不十分なことから、幕府が創設した直轄の消防隊であり、最初4隊、最大時には15隊にまで増加したが、1704(宝永元)年に10隊となり、幕末安政年間までこれを維持したので、住人火消しとも呼ばれた。三千石~五千石級の旗本を長とし、各隊に与力6人、同心30人と火消し人足を付属させていた。定火消は元来江戸全域を対象としたが、町火消しの整備以降受け持ち区域を減少し、町方へは烈風時のみの出動であったという。
一説では、赤穂浪士が討ち入りの際に着用した装束は、徒党を組んで町中を歩いていても不審がられないよう、武家の火事装束に似せたものにしたともいわれているそうだ。
又、定火消について調べていて判ったことであるが、浮世絵師で有名な歌川広重(うたがわひろしげ寛政9年<1797>~安政5年<1858>) は、幕府定火消同心安藤源右衛門の子として江戸八代洲河岸の同心屋敷に生まれた。両親を幼くして亡くしてたため、年少より家督を相続し、定火消同心としての勤めを始めた。その後、画道を志し、浮世絵師・歌川豊広に入門するが、定火消同心をしながら浮世絵師としての修練を行い、武士の俸禄を捨て浮世絵師として独立したのは27歳になったときだという。因みに、神戸市の出初式は昨日(1月5日)行われている。
(画像は、武家火消装束。東京消防庁参照)
参考:
東京消防庁
ライブラリーの消防雑学事典「27.消防出初式の移り変わり」に出初式のことが詳しく書かれているよ。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/
年の初めに東京消防庁の消防署員らが消防動作の型等を演習・披露する行事。明暦3(1657)年の大火を契機として、1659(万治2)年正月4日に、旗本が率いる定火消(じょうびけし)が上野東照宮で1年の働きを誓った(出初)。これが契機となり定火消の「出初」が儀式化され、恒例行事となって今日の出初式に受け継がれている。約60年後に設置された町火消しにも、定火消の「出初」をまねる習わしが伝わり、定火消のそれと区別して「初出」と称したという。その後、明治に入ってから、町火消以外の江戸消防はすべて廃止となり、町火消もまた消防組と名称が改められた。明治(1875)年1月4日、東京警視庁(現在の警視庁)は、東京市内のすべての消防組を丸の内の旧東京都庁舎付近にあった東京警視庁練兵場に集め、第1回東京警視庁消防出初式を挙行した。これにより明治維新以来中断していた出初式が復活したという。
定火消は明暦の大火の経験から大名家の消防隊だけでは不十分なことから、幕府が創設した直轄の消防隊であり、最初4隊、最大時には15隊にまで増加したが、1704(宝永元)年に10隊となり、幕末安政年間までこれを維持したので、住人火消しとも呼ばれた。三千石~五千石級の旗本を長とし、各隊に与力6人、同心30人と火消し人足を付属させていた。定火消は元来江戸全域を対象としたが、町火消しの整備以降受け持ち区域を減少し、町方へは烈風時のみの出動であったという。
一説では、赤穂浪士が討ち入りの際に着用した装束は、徒党を組んで町中を歩いていても不審がられないよう、武家の火事装束に似せたものにしたともいわれているそうだ。
又、定火消について調べていて判ったことであるが、浮世絵師で有名な歌川広重(うたがわひろしげ寛政9年<1797>~安政5年<1858>) は、幕府定火消同心安藤源右衛門の子として江戸八代洲河岸の同心屋敷に生まれた。両親を幼くして亡くしてたため、年少より家督を相続し、定火消同心としての勤めを始めた。その後、画道を志し、浮世絵師・歌川豊広に入門するが、定火消同心をしながら浮世絵師としての修練を行い、武士の俸禄を捨て浮世絵師として独立したのは27歳になったときだという。因みに、神戸市の出初式は昨日(1月5日)行われている。
(画像は、武家火消装束。東京消防庁参照)
参考:
東京消防庁
ライブラリーの消防雑学事典「27.消防出初式の移り変わり」に出初式のことが詳しく書かれているよ。
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/