今日(4月23日)は、「こども読書の日」
2001(平成13)年12月に制定。文部科学省が実施。
こどもの読書活動についての関心と理解を深め、こどもが積極的に読書活動を行う意慾を高めることを目的としている。
4月2日をアンデルセンの誕生日にちなんで、IBBY(国際児童図書評議会)がこの日を「国際子ども本の日」と制定した。この「国際子ども本の日」のことは私のブログでも書いたので、そこで見てください。→国際こどもの本の日
また、日本でも『子どもの読書活動の推進に関する法律』が平成13 年12 月に公布・施行され、これに伴い、今日(4月23日)を「子ども読書の日」とすることが法律で定められている。
これは、国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、 子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるために設けられたもので、文部科学省も2003(平成15)年2月には子供読書活動推進ホームページを立ち上げている。同HPをみると、「読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであるが、調査の結果、日本の現状は以下のようだ という。
○ テレビ、ビデオ、インターネット等の様々な情報メディアの発達・普及や子どもの生活環境の変化、さらには、幼児期からの読書習慣の未形成などにより、子どもの「読書離れ」が指摘されている。
○ 平成14年5月に行われた調査(社団法人全国学校図書館協議会による)によれば、児童生徒の1ヶ月の平均読書冊数は、小学生が7.5 冊、中学生が2.5 冊、高校生が1.5 冊、また、1冊も読まなかった子どもたちの割合は小学生9 %、中学生33%、高校生56%となっており、中学校以降極端に読書量が減少している。また、平成12年に行われた経済協力開発機構(OECD)生徒の学習到達度調査によれば、「趣味としての読書をしない」と答えた生徒は、OECD平均では31.7%であるが、日本では55%となっており、「どうしても読まなければならないときしか、本は読まない」と答えた生徒は、OECD平均では12.6%であるが、日本では22%となっている。
このように、今日では、テレビ、ビデオ、インターネットなどの様々な情報メディアの発達・普及や子どもの生活環境の変化、さらには幼児期からの読書習慣の未形成などにより、子どもの「読書離れ」が指摘されており、 このような状況の中、子どもの読書活動の推進のため、家庭・地域・学校を通じて、子どもたちが 「本っておもしろい」と思える環境作りをしていくための取組に対し、情報面での支援をし、子どもの読書活動推進に関する情報に対して、 多くの人々が容易に接し、活用することが出来るよう、このホームページを設けたとある。
その中で、子どもの読書活動を推進するための諸条件の整備・充実として、公立図書館の充実もあがっているが、先日、TVで、現状の公立図書館の情況を報じていたが、心無い市民のために、本の一部が切り取られたり、落書されたりと酷い状態のものが増えているらしい。図書館職員の不足などにより、返却時に中身を点検できないために起こっているようだが、今の日本人のモラルの低下には、呆れるばかりである。それは、別として、読書といった場合、それは、何を指すのだろうか???。普通に読書と言えば、「本を読むこと」であるが、マンガも本には違いないのだが・・・マンガを読むことも読書になるのだろうか???。
因みに、独自の解説で人気の高い『新明解国語辞典』(三省堂・第5版)では読書とは、「〔研究調査や受験勉強の時などと違って〕一時現実の世界を離れ、精神を未知の世界に遊ばせたり人生観を確固不動のものたらしめたりするために、〔時間の束縛を受けること無く〕本を読むこと。〔寝ころがって漫画本を見たり電車の中で週刊誌を読んだりすることは、勝義の読書には含まれない〕」とある。なお、「勝義」とは「本当の意味」という意味。・・・漫画や電車の中で読む週刊誌などを読書と考えている人は余りいないであろうが、兎に角、忙しい現代人にとって、〔時間の束縛を受けること無く〕本を読むという条件はなかなかクリアー出来ないだろうが、ここにうたわれている「読書」の意味は、納得できる。
読書にはこのような 「ふつうの読書」と〔研究調査や受験勉強の時など〕のときの 「知識習得のための読書」 があるが、必要なのは、この 「ふつうの読書」つまり、趣味的な読書 が大切なのであり、基本的に自主的な個人的営みであって、他の人に強制されたり、感想文の提出を求められたりする類のものではない。
以下参考に記載の「フランスの若者の読書状況」にもあるが、「普通の読書すなわち楽しみのための自発的読書を妨げる (あるいはその時間を減らす) 要因はテレビであるとは言えず、 むしろテレビは読書へと向けるきっかけを作るのであって、 余暇を過ごす活動としては読書は依然重要な地位を占めている (音楽に次ぐ) という。 しかし、 年齢が進むにしたがって、 友達と出かけたり遊んだりするいわゆる友達づきあいが読書時間を減らし、 一方では、 宿題、 復習、 受験準備、 およびコンピューターなど新しい技術の習得に時間を取られるようになる。 では学校は楽しみのための読書には敵なのかと言えば、 学校生活の間に読書の経験をし、 本を読む方法を会得した者 (だけ) が、 宿題や受験から解放された暁に自発的な読書を楽しむことができる」・・・といっている。
また、総務省・統計局の「大切な時間から知る暮らしぶり」の中の”平成18年度社会生活基本調査からみた「小・中・高校生の「趣味・娯楽」”を見ても、「子供とその親の「趣味・娯楽」をみると、子供の行動者率、すべての種類で、親がそれを「した」場合が、両親とも「しなかった」場合に比べて高くなっており、親と子供の「趣味・娯楽」には強い相関がみられる。「趣味としての読書」でも2倍以上の開きがみられる。子供の行動者率の高い「テレビゲーム」や「レコード・テープ・CD等による音楽鑑賞」は開きが小さい。 」とある。
昔から、子供は親を見て育つというが、子供に読書を進める前に、親自身が読書週間を持たなくてはならないだろう。
また、以下参考に記載の「子供の読書習慣に対する電子メディアの影響」を読むと、1,000人のオランダの小学生の行動を3年間研究した,、C・M・クールストラ教授によると、 テレビを見ることに関して以下のようなデータがあるそうだ。
”テレビを長時間見ると、子供たちは読書の喜びを失い、集中力を弱めてしまうという。 頻繁にテレビを見る人にとって,、読んでいるものの意味をつかむことや、目の前の開いているページに 思いを集中することは 徐々に難しくなり、 すぐに本をわきに押しやり テレビのリモコンを探す傾向が強い”のだそうだ。
この情報化社会の時代にテレビやパソコンなどの電子メディアはなくてはならないものである。今のテレビにもすばらしい映画やドラマ、アニメ、教育番組、教養番組もある。しかし、そのようなものの動画よりも、静止画であるよい絵本や漫画が、そして、そのような静止画の入ったものよりも、凝縮された文字で書かれた優れた内容の本を読む方が、豊かな「想像力」を身につけられるであろうことは、間違いないだろいう。
日本の現代の若者や子供には、最近際だった「自己喪失」が見られるともいわれているが、そのような自己喪失を回避するためにも、小さい子供の頃から、普通の読書に興味を持たせ、物語や詩歌を声に出して読み、美しい日本語のことばのハーモニーとリズムに楽しみを覚えさせることが有益であろう。ただ、ごく小さな子供たちを読書好きにさせるための方法としては、すでによく知られているとおり、読んで聞かせることに尽きる。日本の昔話や童歌にはすばらしい内容のものが沢山ある。こどもの読書週間は、4月23日~4月12日 。子供たちに、TVを見たりテレビゲームをする楽しみと同じ様に、本が楽しく読めるようにしてあげたいものである。
(画像は、「こどもの読書週間」2007年度ポスター。作・杉田豊。)
子供読書活動推進ホームページ(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/dokusyo/hourei/index.htm
日本国際児童図書評議会(JBBY)
http://www.jbby.org/
国際こどもの本の日
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/s/%A5%A2%A5%F3%A5%C7%A5%EB%A5%BB%A5%F3
江戸川区立図書館ホームページ「いっしょに、読もうか」
https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/kodomo_honnohi.html#kodomo
フランスの若者の読書状況
http://www.agulin.aoyama.ac.jp/kanpou/aguli/agulitext/aguli52/aguli52-p13.htm
[読書]とは -
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%5B%C6%C9%BD%F1%5D
総務省・統計局
http://www.stat.go.jp/
子供の読書習慣に対する電子メディアの影響
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/ac/kyomu/koudai/kikaku/kensho04/kensho_j/2003/ronbun03.html
読書 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%AD%E6%9B%B8
2001(平成13)年12月に制定。文部科学省が実施。
こどもの読書活動についての関心と理解を深め、こどもが積極的に読書活動を行う意慾を高めることを目的としている。
4月2日をアンデルセンの誕生日にちなんで、IBBY(国際児童図書評議会)がこの日を「国際子ども本の日」と制定した。この「国際子ども本の日」のことは私のブログでも書いたので、そこで見てください。→国際こどもの本の日
また、日本でも『子どもの読書活動の推進に関する法律』が平成13 年12 月に公布・施行され、これに伴い、今日(4月23日)を「子ども読書の日」とすることが法律で定められている。
これは、国民の間に広く子どもの読書活動についての関心と理解を深めるとともに、 子どもが積極的に読書活動を行う意欲を高めるために設けられたもので、文部科学省も2003(平成15)年2月には子供読書活動推進ホームページを立ち上げている。同HPをみると、「読書活動は、子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないものであるが、調査の結果、日本の現状は以下のようだ という。
○ テレビ、ビデオ、インターネット等の様々な情報メディアの発達・普及や子どもの生活環境の変化、さらには、幼児期からの読書習慣の未形成などにより、子どもの「読書離れ」が指摘されている。
○ 平成14年5月に行われた調査(社団法人全国学校図書館協議会による)によれば、児童生徒の1ヶ月の平均読書冊数は、小学生が7.5 冊、中学生が2.5 冊、高校生が1.5 冊、また、1冊も読まなかった子どもたちの割合は小学生9 %、中学生33%、高校生56%となっており、中学校以降極端に読書量が減少している。また、平成12年に行われた経済協力開発機構(OECD)生徒の学習到達度調査によれば、「趣味としての読書をしない」と答えた生徒は、OECD平均では31.7%であるが、日本では55%となっており、「どうしても読まなければならないときしか、本は読まない」と答えた生徒は、OECD平均では12.6%であるが、日本では22%となっている。
このように、今日では、テレビ、ビデオ、インターネットなどの様々な情報メディアの発達・普及や子どもの生活環境の変化、さらには幼児期からの読書習慣の未形成などにより、子どもの「読書離れ」が指摘されており、 このような状況の中、子どもの読書活動の推進のため、家庭・地域・学校を通じて、子どもたちが 「本っておもしろい」と思える環境作りをしていくための取組に対し、情報面での支援をし、子どもの読書活動推進に関する情報に対して、 多くの人々が容易に接し、活用することが出来るよう、このホームページを設けたとある。
その中で、子どもの読書活動を推進するための諸条件の整備・充実として、公立図書館の充実もあがっているが、先日、TVで、現状の公立図書館の情況を報じていたが、心無い市民のために、本の一部が切り取られたり、落書されたりと酷い状態のものが増えているらしい。図書館職員の不足などにより、返却時に中身を点検できないために起こっているようだが、今の日本人のモラルの低下には、呆れるばかりである。それは、別として、読書といった場合、それは、何を指すのだろうか???。普通に読書と言えば、「本を読むこと」であるが、マンガも本には違いないのだが・・・マンガを読むことも読書になるのだろうか???。
因みに、独自の解説で人気の高い『新明解国語辞典』(三省堂・第5版)では読書とは、「〔研究調査や受験勉強の時などと違って〕一時現実の世界を離れ、精神を未知の世界に遊ばせたり人生観を確固不動のものたらしめたりするために、〔時間の束縛を受けること無く〕本を読むこと。〔寝ころがって漫画本を見たり電車の中で週刊誌を読んだりすることは、勝義の読書には含まれない〕」とある。なお、「勝義」とは「本当の意味」という意味。・・・漫画や電車の中で読む週刊誌などを読書と考えている人は余りいないであろうが、兎に角、忙しい現代人にとって、〔時間の束縛を受けること無く〕本を読むという条件はなかなかクリアー出来ないだろうが、ここにうたわれている「読書」の意味は、納得できる。
読書にはこのような 「ふつうの読書」と〔研究調査や受験勉強の時など〕のときの 「知識習得のための読書」 があるが、必要なのは、この 「ふつうの読書」つまり、趣味的な読書 が大切なのであり、基本的に自主的な個人的営みであって、他の人に強制されたり、感想文の提出を求められたりする類のものではない。
以下参考に記載の「フランスの若者の読書状況」にもあるが、「普通の読書すなわち楽しみのための自発的読書を妨げる (あるいはその時間を減らす) 要因はテレビであるとは言えず、 むしろテレビは読書へと向けるきっかけを作るのであって、 余暇を過ごす活動としては読書は依然重要な地位を占めている (音楽に次ぐ) という。 しかし、 年齢が進むにしたがって、 友達と出かけたり遊んだりするいわゆる友達づきあいが読書時間を減らし、 一方では、 宿題、 復習、 受験準備、 およびコンピューターなど新しい技術の習得に時間を取られるようになる。 では学校は楽しみのための読書には敵なのかと言えば、 学校生活の間に読書の経験をし、 本を読む方法を会得した者 (だけ) が、 宿題や受験から解放された暁に自発的な読書を楽しむことができる」・・・といっている。
また、総務省・統計局の「大切な時間から知る暮らしぶり」の中の”平成18年度社会生活基本調査からみた「小・中・高校生の「趣味・娯楽」”を見ても、「子供とその親の「趣味・娯楽」をみると、子供の行動者率、すべての種類で、親がそれを「した」場合が、両親とも「しなかった」場合に比べて高くなっており、親と子供の「趣味・娯楽」には強い相関がみられる。「趣味としての読書」でも2倍以上の開きがみられる。子供の行動者率の高い「テレビゲーム」や「レコード・テープ・CD等による音楽鑑賞」は開きが小さい。 」とある。
昔から、子供は親を見て育つというが、子供に読書を進める前に、親自身が読書週間を持たなくてはならないだろう。
また、以下参考に記載の「子供の読書習慣に対する電子メディアの影響」を読むと、1,000人のオランダの小学生の行動を3年間研究した,、C・M・クールストラ教授によると、 テレビを見ることに関して以下のようなデータがあるそうだ。
”テレビを長時間見ると、子供たちは読書の喜びを失い、集中力を弱めてしまうという。 頻繁にテレビを見る人にとって,、読んでいるものの意味をつかむことや、目の前の開いているページに 思いを集中することは 徐々に難しくなり、 すぐに本をわきに押しやり テレビのリモコンを探す傾向が強い”のだそうだ。
この情報化社会の時代にテレビやパソコンなどの電子メディアはなくてはならないものである。今のテレビにもすばらしい映画やドラマ、アニメ、教育番組、教養番組もある。しかし、そのようなものの動画よりも、静止画であるよい絵本や漫画が、そして、そのような静止画の入ったものよりも、凝縮された文字で書かれた優れた内容の本を読む方が、豊かな「想像力」を身につけられるであろうことは、間違いないだろいう。
日本の現代の若者や子供には、最近際だった「自己喪失」が見られるともいわれているが、そのような自己喪失を回避するためにも、小さい子供の頃から、普通の読書に興味を持たせ、物語や詩歌を声に出して読み、美しい日本語のことばのハーモニーとリズムに楽しみを覚えさせることが有益であろう。ただ、ごく小さな子供たちを読書好きにさせるための方法としては、すでによく知られているとおり、読んで聞かせることに尽きる。日本の昔話や童歌にはすばらしい内容のものが沢山ある。こどもの読書週間は、4月23日~4月12日 。子供たちに、TVを見たりテレビゲームをする楽しみと同じ様に、本が楽しく読めるようにしてあげたいものである。
(画像は、「こどもの読書週間」2007年度ポスター。作・杉田豊。)
子供読書活動推進ホームページ(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/a_menu/sports/dokusyo/hourei/index.htm
日本国際児童図書評議会(JBBY)
http://www.jbby.org/
国際こどもの本の日
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/s/%A5%A2%A5%F3%A5%C7%A5%EB%A5%BB%A5%F3
江戸川区立図書館ホームページ「いっしょに、読もうか」
https://www.library.city.edogawa.tokyo.jp/kodomo_honnohi.html#kodomo
フランスの若者の読書状況
http://www.agulin.aoyama.ac.jp/kanpou/aguli/agulitext/aguli52/aguli52-p13.htm
[読書]とは -
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%5B%C6%C9%BD%F1%5D
総務省・統計局
http://www.stat.go.jp/
子供の読書習慣に対する電子メディアの影響
http://www.ritsumei.ac.jp/acd/ac/kyomu/koudai/kikaku/kensho04/kensho_j/2003/ronbun03.html
読書 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%AD%E6%9B%B8