きんちゃんの観劇記(ネタバレだよ)

思いつくまま、適当に。

「STUDIO 54」宝塚月組

2011年01月19日 | 宝塚(月組)
ホーリー・アシュレイは孤児院育ちのフリージャナリスト。
記事に寄稿先はタブロイド誌の「HOT WEEK」。
何本も連載を抱えるホーリーは、
さらに、現在孤児院にいるアベルの手術費用を稼ぐため
大きなスクープを狙う。
それはロックスター・Z-BOYと新進女優ジゼルとのスキャンダル。
二人の密会場面を押さえれば大金で売れる記事となる。
相棒のカメラマン・バドと「STUDIO 54」の前で張り込みをする。


「STUDIO 54」。
それは世界中のセレブが集まるディスコ。
オーナーのスティーヴが認めた者だけが
店の中に入ることができる。
Z-BOYことザックも、かつてはスターに憧れて
都会に出てきた若者だったが
スティーブの後押しで、スターとなったのだ。
いまやZ-BOYの大躍進を止める者はいない。
かつての恋人で「STUDIO 54」のシンガー・リアに
侮蔑するような言葉を投げかけても、
それに対して怒る、リアの兄でジゼルのマネージャー・ラングレーに
ナイフで斬りかかっても
誰も咎める者はいなかった。

ジゼルはZ-BOYとのタイアップのミュージカル映画に主演することになった。
実は彼女は、ホーリーと同じ孤児院で育ったベッキーだった。
里親に虐待され家出をした彼女は名前を変え女優となったが、
その過去を知るZ-BOYに強く束縛されていた。

ミュージカル映画の制作発表に合わせて
ジゼルの元へ殺害予告がおこる。
同じ頃、スティーブはZ-BOYを
「STUDIO 54」の新オーナーにしようとする。


とにかく面白かった!
サイトー 最高!
つっこみだしたらキリはないが
そこは、勢いで流してしまおう。
あの年代にあんな薄いノートパソコンはあるのか
なんてことは、考えちゃイカンのだ。

話運びは滑らかで、各キャラクターは、
どこかで見たことがあるようなところがあるにしても
くっきり個性が出ている。
いろんなところに夢があるのがいい。
Z-BOYはイヤなヤツだけど、
彼の心の底に「スターになりたい」、
その純真な思いが流れているのがちゃんと感じられる。
それぞれに、それぞれの夢を追いかけているのがすごくわかる。

芝居からの歌への入り方も好きだ。
歌の歌詞もわかりやすい。

オチも良い。
ホーリーは、硬派のジャーナリストになるのではなく
タブロイドの記事を書き続ける。
低俗だと言われても、それを糧にする人々が確かにいて
そんな仕事を誇りに思う。
いいじゃあないか!
ジゼルとの関係も、単純な恋愛関係じゃないのが良いよね。

日本だと昭和54年頃のお話し。
サイトー君とは年齢が近いせいか
あの時代への思い入れはよくわかるなー。

キリヤンはポスターほどぶっとんでなかった。
良かった。
けっこう地味なキャラなんだけど
こういう方が似合うかも~。
でも、ちゃんと話の中心にいるんだよね。
「愛しき人よ」に比べると
キリヤンの持ち味に近いので、とても自然。

まりもちゃんのジゼルは華やかで、でも翳りもあって。
ザックに束縛されていてもあらがえない辛さや
それでも彼の元にとどまって女優を続けたい気持ちが
とてもよく伝わってきた。
衣装の着こなしも良いよねー。

みりおのザックが意外にも合っていた。
もっと無理ムリ感が出るかと思っても
イヤミなところがとても自然だった。いい意味で。

越リュウのスティーブは、
ま、濃いよ。
スティーブへの気持ちは、
肉欲だけではなく、もっと精神的に
彼をビッグにしたい気持ちもあると思う。
パトロンみたいなものだよね。

すーちゃんの編集長は、
某レコード会社の松雪社長だよなあ。

もりえちゃんのバドは、天然でいい。
マギーちゃんのラングレー、
黒人ということで、堪えるのが当然と思っていたからこそ
爆発したんだろうなあ。
妹を世に出す手段が限られている、という思いも伝わってきた。

その逆に、妹は、自分の立場も、
兄の気持ちも、すべてわかっていた。
りっちーのリアの、そういった気持ちが
とてもクリアに伝わってきた。

るうちゃんが、ちょっと悪役チックで新たな魅力。
ゆりやのニールは、Z-Boyにおだてられて浮かれるのも納得のルックス。
たまきちは、いい意味でおっさんくさい。
クドいと思っていたら、ちゃんと伏線になっていた。
妹ちゃんのベッキーのみゆちゃんもカワイイよ。


イラスト・アニメは佐川明日香さん。
作品にとてもよく合っていました。
映画風のエンドロールも面白かったな。
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気になる公演

2011年01月19日 | 宝塚・劇団四季以外の舞台(落語含む)
「花柳流 四世宗家家元 花柳壽輔 傘寿の会 我が舞の道」

2011年3月31日(木)
開場16:00/開演17:00
会場:東京国際フォーラム ホールA

金額:S席15,000円 A席12,000円 B席5,000円


演出:植田紳爾 
美術:朝倉摂 
照明:沢田祐二 
振付:花柳壽輔
特別出演:坂田藤十郎 坂東玉三郎
出演:淡島千景 朝丘雪路 三浦布美子 林与一 鳳蘭 
    東京バレエ団 宝塚歌劇団 
    新橋・浅草・神楽坂芸者衆


「宝塚歌劇団」といっても
出演はトドさんとミエコ先生のみらしい。
ということは、
「東京バレエ団」と書いてあっても
出演は数名かな。
東バのブログを見ると去年の4月1日の記事に

 1986年の「ザ・カブキ」初演時、故モーリス・ベジャール氏が創作を進める過程で、
 日本的な立居振舞の指導を花柳芳次郎師(現花柳流家元、花柳壽輔師)に仰ぎました。

と、あるから、「ザ・カブキ」のどこかを踊るのかな。
このときに花柳達真先生が指導された「一力茶屋」とか??
それだと巨匠が口出しできないから安心だし
チケ取りに励まなくてもいいんだけどなあ。


ヅカファンとしては、ついつい「芳次郎先生」って読んじゃうなあ。(ごめんなさい)
星組の演劇フォーラムの時は、まだ「芳次郎先生」でした。


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すごくどうでもいいことですが。
ついさっきまで宝塚の公式HPでの告知は、

■出演者
(専科)轟 悠、松本悠里

だったけど、いまは逆になっている。
某所で指摘されて直したのかな。
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