マチンガのノート

読書、映画の感想など  

いろいろな心理の臨床家と技法について 4

2020-01-20 20:51:33 | 日記

京大の臨床心理の人たちの言っている、近代以降の主体の生成に関する事柄も、

主だったことは中学や高校の世界史で習う範囲に入っていたり、たいていの人が

何となく知っている事柄ですが、ほとんどの人は、

それが近現代の個人の生成や様々な事柄に関わっている事とは認識しないのでしょう。

19世紀以降に推理小説や精神分析などが出てきたことや、個人が自分の家や部屋を持ち個別に暮らす

割合が増えたことは多くの人が知っていても、それがいかに近現代の個人の成立に関わってきたのかを

認識する機会を持たない人が多くを占めているのでしょう。

夢の分析/川嵜克哲 講談社選書メチエ

 

 


いろいろな心理の臨床家と技法について 3

2020-01-20 20:24:36 | 日記

大分前に、新しい心理学のアプローチという感じで注目されていた技法と

それを海外で学んできた人がいましたが、その人は個人開業で、一回一万円くらいの料金だったので、

クライアントはそれなりにリッチで余裕もあり、そういうものを知るだけの知識量や人間関係もある人が

主であったことから、その関係者はそれなりに豊かで余裕のある人にしか関わることが無かったのでしょう。

そのため、成育歴や社会環境がどのようにクライアントに影響するのかをあまり知ることが

無かったので、本人の夢や身体感覚などにアプローチしても、クライアントが親やその前の世代や、

社会的な事柄から、いかに影響を受けて来たかなどが解らなかったのでしょう。

最近になって、臨床心理の大学院を出た人が、非正規雇用で雇われる割合が増えたため、

養護施設や矯正施設などに関わることが増えて、様々なクライアントが

家族や社会からいかに影響を受けているかを知る人が増えたのかもしれないです。