モロヘイヤ
-シナノキ科-
エジプトを中心とする中近東地域で栽培され、高温で乾燥地帯でも育つ生命力の強い野菜。クレオパトラも好んで食べたといわれており、エジプト生まれの「モロヘイヤ」は、アラビア語で、「王様の食べる野菜」という意味。だが、王様だけに食べられていたのではなく、古来、エジプトで日常的に食べられていた庶民の味なのです。
日本には、1980年代にはいってから栽培されはじめたが、最近、健康志向が高まる中、栄養価も高く、注目の野菜。 成長は早く、半年で2m ほどになる。青ジソに似た葉をおしていて、その葉や若い茎だけを摘んで食用にする。高温多湿の日本でもよく育つ。
モロヘイヤ
脇芽を摘みとり収穫する
*教本によると。
□食物繊維
腸の機能を活発に刺激するので、便秘予防や改善に、また、血中の糖分や中性脂肪も抑制され、肥満の予防に効果的。
□カロチン
ニンジンの約1.5倍、ほうれん草の約3.5倍もの量を含む。カロチンは、体内に入るとビタミンAに変化する。皮膚や粘膜の健康を保つのに必要なビタミン。
また最近では、ガンの予防や老化を防ぐことが明らかにされている。
□ビタミンB1
炭水化物をエネルギーに変える時に必要なビタミン。白米が主食の日本人には必要な栄養素なのに、日常生活においてほとんどの人が不足がち。不足が原因でおこるのは、疲労感や食欲減退、手足のむくみなど。
ビタミンB2
脂肪をエネルギーに変える時に必要なビタミン。脂肪の代謝を活発にし、コレステロールの低下、血液の凝固作用を正常に保つ働きをする。
□ビタミンC
シミ、ソバカスを防ぎ、皮膚を活性化させる。
ビタミンCは、体内でどんどん消費するので、一定量の摂取が必要。
カリウム、カルシウム、鉄などのミネラルも豊富
カリウムは、高血圧の予防に効果があり、不足すると体がだるくなる。
カルシウムは、骨、歯を丈夫に保つ他、新しい細胞をつくるのにも必要不可欠。
鉄は、血をつくるのに欠かせない栄養素。貧血防止に。
■調理
生のまま揚げ物や炒め物にする時は、5~6cmに、ゆでて和え物にする時は、3~4cmに切るとよい。ゆでると粘り気がでるので、納豆などと和えてもおいしい。
納豆に入れる時や、スープなどに入れるときは、包丁でたたくように、細かく刻む。