回想の続き・・・。
さて気を取り直してエンジンカウルです。
以前、9年前に購入した時にも思いました。
エンジンらしいディティールがありますがちょっと前に出過ぎじゃない!
複列式の前部なのだろうけど9気筒は多くありませんか?
栄二一型は14気筒だから7のはずですけど・・・。
これらは二二型だからって事で不問にできましたが今回は五二型・・・このままにはできません。どうせ今回は搭載機器も多いしバラスト積むくらいならエンジンに見立てた方がいいね♪
てなわけで元にあったエンジンを消去しました。
スケールに合わせた図面からイメージを作り出します。
図面と資料写真を見ながらバルサでシリンダーっぽい形を作りました。
シリンダーっぽいものに余っていた配線コードを接着。
空冷用のフィンのつもりですが少々太目?かなり太目か!
これをあと残り、できれば13個・・・最低でも前部の6個作る必要アリ・・・ちょっと面唐ュさい。
そだ!ウレタンで複製にすれば楽に大量生産できそう。
以前、雷電の搭乗員作りの苦労が役に立ちそう。
型枠に粘土を敷いてその上にシリンダーっぽいものを置きました。
まずは2液混合シリコンを投入し型作りです。
できあがった方に今度は2液混合のウレタンを流し込み待つこと15分・・・。
意外なほどうまくサクサクとシリンダーが仕上がります。
複列式14気筒分作りました。
前部7気筒だけにするか複列の14気筒にするか少々悩みました。
実機は結構奥まって発動機が見えるのでその点では7気筒で良い気がします。
ただ、せっかく14個作ったわけだしバラストとしてももう少し重量があってもいいかな!と思い複列にしていきます。
まず、ベース板に後方の7気筒を接着しました。
後方のシリンダーの間に底上げ用のバルサを接着し前方の7気筒を接着しました。
先のものより密となった感じで雰囲気はやはりこちらの方が良いかも!っと肯定的な意識に囚われます。
前方シリンダーに0.5mm厚カーボンを接着
中央に0.5mm厚カーボンを円筒形にして接着しました。
窒ミごでプッシュロッドをそれっぽく。
4mmパイプを丸くしプラグコード格納環を作っていきます。
とりあえず丸めました。
余分をカットし接合箇所にカットした3mmピアノ線を差し込み接着硬化させました。
プラグコードが出る穴をあけました。丸い面に穿孔する事の難しいこと・・・何度か指に穴をあけそうでした。
プラグコード格納環から各シリンダーへプラグコードを繋ぎました。
バルサでプロペラ調速器っぽいものを作って接着しました。
機首に仮合わせしてみました。
少々、前にある気がしますが元のよりだいぶ良かろうと自己満足に耽ります。
プロペラをつけると大きなスピナーであまり見えなくなります。
わかっていたよ!作る前から!
でも時折チラっと見えた時に自己満足に包まれる・・・それで充分。
とりあえず一旦外して塗装。シルバーを塗装しスミ入れを行いました。
画像では何か変な色合いになってますね。
さて、お次はエンジンカウル。それまでは大した作業は無いと思ってましたが気がついてしまうと色々と出てくるもんです。
リベットのつもりかャcャcとある突起、これを削るくらいかと思っていましたが・・・。
これはカウルの左側、本来なら画像にあるモールドはネジ穴の下方になければなりません。
これは以前は気がついてなかったなぁ。
まぁ二二型だからと許容していたとは思います。
とりあえず一生懸命モールドを彫ってみる・・・曲線のモールドは大変でキレイにならない・・・。
なんとか頑張ってここまでにはなりました。
元あったモールドはパテを盛って研磨し消去しました。
モールド追加の粗を隠すためリベットを追加で加工しました。
果たして粗を消しているのか増長させているのか微妙な感じ。
んで、リベットやモールドを注視していると7.7mm機銃の射出口のサイズと位置がまた若干おかしいと気づいてしまう。
気づいてしまったら仕方がない。五二型だからできそうな事はできるだけやっておきます。
とりあえず気になった個所にあまり違和感がないようにはできたかなと!
何かしら色々と違いがあるものだと感じました。
現時点における零戦五二型への改良作業は塗装とマーキングを残すのみとなっており、進捗の報告ではなくほぼ回想に近い作製記事です。
今回の作製を振り返るにあたり一番苦心したのが機首周り、特にカウルフラップだったと思います。
何だろ・・・ほんの些細な気持ちでカウルフラップを作動できたらなぁっと思ったのがまずかった。
とりあえず機首の作業の様子。
左右のネジ1本づつ外せばスモチと抜けるはずが塗料とくっ付いてしまっていてなかなか外れません。
隙間からカッターを差し込みつつ、ゆさゆささせながらようやく外せました。
二二型のカウルフラップと単排気管をカットしました。
一旦、エンジンカウルを合わせてカウルフラップ基部取り付け個所をマーキング。
カウルフラップ個所の肉をそぎ落とし・・・夢に向かって邁進中です。
カウルフラップ基部の図面を書くため型取りゲージを当てます。
誕生日に奥さんからいただきました。ありがたや♪
仕組み上ガタガタしてますが以前の目測から切り出しトライ&エラーの繰り返しに比べたら楽ちんです。
カウルフラップのおおよそのサイズを割り出し。
カウルフラップと基部の図面ができました。
基部を形にしてみました。
カウルフラップのヒンジはハッチ用ヒンジの使える個所を流用します。
使える所だけにしました。
当初、カウルフラップはリング状のピアノ線の上部をサーボで押して広げる形で展開動作をさせようと思っていました。
なので中央にピアノ線が通るパイプを接着してあります。
これもホントに初期型でこれからおびただしい思考錯誤を繰り返す内に色々と変わっていきました。
これから先の事を知る由もなく・・・フレームにヒンジを取り付けました。
先にフラップの開閉はリング状のピアノ線の上部を押して広げると申しましたがダメでした。動作検証のため試作しましたが上部を押すと中央の2枚は広がりますが上下の2枚は逆に閉じ方向に動いてしまいます。そこから作っては試し作っては試し・・・最終的に左右を広げる閉じるで動作させる事にしました。
ピアノ線も0.8mmから1.0mm、1.2mm、1.4mm、1.6mm、1.8mmどれが一番無理なく動くかひたすら黙々作業。この間は全く写真撮っていませんでした。結局ピアノ線は0.8mmが一番都合を聞いてくれました。
ってなわけでとりあえず右用と左用、それぞれにピアノ線を通しました。
機首上面にサーボや動作機構を取り付けるためカットしました。
意外に機体内部まで開いてしまったのでカーボンとベニヤで底を取り付け直します。
さて机上の空論を考えながらどう動作させようか・・・形にしてみるとやはり不具合は多いようです。とりあえず開いた状態。
次は閉じた状態、ピアノ線が前後に振られて均等にうまく閉じないしストロークも足りない・・・全くダメ・・・ここから再び試行錯誤の黙々作業で画像なし・・・。
んで、急に解決画像となります。
90年代のF-1 フェラーリ641/2のフロントサスペンション画像をネットで見てこれ使えるかも!をそのまま形にしたようなものです。ストロークは十分確保しつつピアノ線の前後への振りは少ない。
賢い人ならすぐに思いつくんだろうなぁ。いや、もっと良い手を思いつくのかも知れない・・・。
左右別体だと上から下に行くにしたがってフラップの開閉量は減ってしまいます。
なので、左右のピアノ線を左右共用にする事にしました。
厳密には上と下で差はありますが許容範囲と考えます。ってかここら辺で妥協しないといつまで経っても先に進めない。
カウルフラップ基部を取り付け。
下方は滑油冷却口に穿孔しピアノ線を通してあります。
閉じた状態。
開いた状態。
さて、カウルフラップ開閉機構に一応の目途がついたところでフラップ作業・・・の前に排気管がないと位置関係が掴みづらい・・・その前に五二型には遮熱板がついていますのでそちらが先か・・・だったら機首にあるスリット位置を先に直しておかなければ!
スリットを五二型の本来ある位置に移動させます。
不要なモールドを主翼同様、まず細くカットしたバルサで埋め表面をパテで成型しております。
半田を排気管の形状に合わせて曲げ、それをコアにして収縮チューブを熱し排気管を作製しました。
位置関係を見るためカウルフラップを仮接着。
アルミテープをカットし貼りつけそれっぽく遮熱板とします。
収縮チューブで作製した排気管を接着しました。
カウルフラップはこの後に外し形状を整え、エンジンカウルの作業と合わせて本接着していきます。
単にカウルフラップを動作させるだけですが大変なもんですねぇ。
何でもかんでも思いつけばいいってもんではありませんね・・・。